hagakureとは2013年ごろから
Googleがリスティング広告やGDNで推奨しているアカウント設計のことです。
いざ、リスティング広告を使ってみようと思ったものの
キャンペーンや
広告グループなどの
設定の仕方が、いまいちわからなかったという人や
古いリスティングのアカウント設計を引き継いで
いまいち効果が出ないのに
やらなければいけないことが多い
という人にとっては
即効性のある効果的な改善策なので
しっかりと理解をして
自身のリスティング広告がhagakure構造になっているか
チェックしてみてください。
目次
hagakureは前述したとおり
2013年ごろから
Googleが推奨しているアカウント設計のことです。
ざっくり解説すると
「できる限りシンプルなアカウント構成にする」と、
広告の運用や機械学習の効率が上がりやすくなるので
そのように設定しましょう、ということがhagakureです。
Google広告アカウントは、
【キャンペーン】
【広告グループ】
【キーワード】
【広告文】
などの要素から成り立っています。
hagakure以前は「1広告グループ1キーワード」と言われるほど、
構造を細分化する運用方法が主流でした。
そうすることにより、詳細な設定を
人の手により行う事が出来るので
同業他社の広告の状況を逐一確認し
より、効果的な運用が出来たからです。
しかし機械学習や自動化機能の拡大や精度向上により、
Googleの機械学習は、人間が手動で行うよりも早くデータを集め、
最適化をおこなうことができるようになりました。
以前のように細分化すると、確かにリアルタイムに細かな設定を行うことが可能ですが、
AIの機械学習のためのデータを収集する前に人の手が入ってしまうので
結果的にAIが改善を行っていくスピードが遅くなってしまいます。
そのため現在のWeb広告全般での運用方法の考え方も、
「いかに、AIの機械学習が最適化されやすいように広告運用を行うか」という方向へ変化してきています。
hagakureの具体的なメリットには
・運用工数が減り、PDCAを回しやすい
・広告の品質が改善しやすい
・自動入札で効果が出やすい
という3つがあるのでそれぞれご紹介していきます。
単純に、シンプルな構成のため広告管理画面上での作業や設定の時間を削減できます。
ごちゃついた管理画面の場合
どこになんの広告があるのか、わからなかったり
わかりやすくするために、工夫が必要だったりします。
それだけならまだしも、以前のWeb広告運用会社は
他社の入札金額を予測し
夜も寝ずに細かくキーワードごとに入札金額を入れ替えるような運用を行っており、
「広告会社はブラック企業の代名詞」となっていました。
しかし、機械学習に任せて
シンプルな広告のテストが行えるようになったので
しっかりとしたPDCAを行う事が可能になりました。
詳しくはこちらの動画からどうぞ。
Google広告の重要な指標の一つに「広告の品質」と呼ばれるものがあり
この広告の品質を改善するのにもhagakureは大いに役立ってくれます。
広告の品質は、広告の表示回数も重要な指標になっています。
アカウント構成をシンプルにすると、
それぞれの広告グループにばらけてしまっていた表示回数が集約することで、
多くのデータが集まり、広告の品質が改善しやすくなります。
アカウント構造をシンプルにすることで機械学習が機能しやすくなるため、自動入札の成果が出やすくなります。
上述した表示回数が収束する、という流れと一緒ですが
広告のクリック数や、コンバージョン数も
AIの機械学習には重要な指標です。
その指標がばらけずに1つに集約することで
自動入札における機械学習のスピードや
成果が上がりやすくなります。
hagakure構造はやはりメリットが多いですが、
という、デメリットもあります。
自動入札を使用すると、キーワード別に入札単価を調節することができません。
マッチタイプで部分一致を利用していると、どうしても
インプレッションやクリックが、部分一致に寄ってしまい
思ったような成果を出してくれないときがあります。
特に、古くから運用されているアカウントを引き継いだ時に
hagakureに変更してみて効果が悪化する場合はこれが原因のことが多いでしょう。
対策として、部分一致を活用する場合は
キャンペーンを分けて入札単価を最適なものに設定 し
運用を行いましょう。
hagakureはGoogleが推奨するアカウント設計とはいえ、
すべての商品サービスに適しているわけではありません。
特に、商品単価が低めであまり広告予算が使えない場合
先ほどの部分一致にキーワードが寄ってしまうということが起き
即、広告予算を使い切ってしまい、結局費用対効果が悪い
ということが起きてしまったりします。
実際に以前の1広告グループ1キーワードの方法を使用して成果が上がっているアカウントも存在します。
「すべてhagakureにしておけばOK」というわけではない点が、広告運用の難しいところでもありますね。
Googleの提唱するhagakure構造ですが、Google広告のみならず
Web広告全般で重要性が増していくアカウントの構造になると予測されています。
Web広告のプラットフォーム全体で
AIを活用した機械学習による広告運用というものが
どんどん活発になっているからです。
SNS広告やリスティング、GDN以外のGoogle広告においても
「なるべくシンプルにアカウントを構築する」という
ことを心掛けてみると、それだけで大幅に効果が改善されるかもしれないので
このhagakureはしっかりと理解しておきましょう。