今回のCEO数珠繋ぎインタビューは、業務改善や業務自体の代行を行う会社「株式会社 桐生兄弟」代表の桐生佳祐さんです。自分の経験を生かし、個人事業向けの業務の自動化を提案している桐生代表に、具体的な事例を交えながらお話して頂きました!
目次
“自分の考えやスタイルにあった仕事をするためには独立する必要があるな”
桐生:会社を設立する前は、事業開発・経営企画といった部署で、工程管理や業務改善を専門に企業で働いていました。その後、フリーランスとしての活動期間を経て2019年に株式会社桐生兄弟を設立しました。ちなみに「工程管理」という言葉や仕事って聞いたことありますか…?
小屋畑:すみません。詳しい業務内容は、わかりません・・。
桐生:そうですよね…あまり馴染みないですよね。簡単に言うと仕事や生活に必要な物事を「正確に・早く・低コストで行う為の仕組みを作る仕事」です。社内の事務作業や、国内外の工場や物流現場の管理、時にはお取引先の業務などの仕組みづくりなどまで幅広く行います。
工程管理って、実は結構身近にある事もあるんですよ。「コンビニで品切れしない」「飛行機の空席状況がいつでも分かって、どこでもチケットを買える」とか「宅急便で送ったものが当たり前のように正しい届け先に届く」とかもそうですね。どれも今では“当たり前の事”ですね。
「自分のライフスタイルを見直す必要があるな」と感じた
桐生:起業した経緯ですが、30代を迎える時期に仕事内容というよりも「自分のライフスタイルを見直す必要があるな」と感じる出来事が私生活で沢山あって、自分の考えやスタイルにあった仕事をするためには独立する必要があるな。と思ったのが一番の理由です。恥ずかしいですが、当時は「これをやろう」といった明確なビジョンがなかった。というのが正直なところです(笑)。なので、まずフリーランスとしていくつかの会社や事業をされている方の職場にお邪魔して、数ヶ月単位で仕事のお手伝いさせて頂くということから始めました。
桐生:フリーランスとして仕事を頂いた中で、企業だけでなく中小企業や個人で事業をされている方も、前職で直面した問題と似たような課題や悩みを僕自身が想像していた以上に多く抱えていることに気づきました。
しかも、そういった小規模で事業をされている方々にとって業務上の課題は「時間が足りない」という問題に直結していたんです。そのような経緯があり「業務改善」をメインに請け負うようにシフトしていったんです。それが「中小企業など小規模事業者に向けて、オフィスワーク等細かな作業の業務の簡素化を提供する」という現在の事業に繋がっています。
桐生:企業・個人事業の現場における業務改善と自動化、そして業務自体の代行です。お客様の業務上の悩みを整理して自動化し、プログラミング技術を用いて“作業そのものを事業者から手放せる状態を目指す”というのが主な事業内容です。
小屋畑:業務上の悩みは大小関わらず尽きないですが、そんな所を改善してくれる事業なんですね。
■相談内容(企業)
経理は経営者であるご自身で行っており当初はExcelなどで管理していたがクラウド会計システムを導入。集計作業はスムーズになったのだが、毎月各自で申請する交通費と行き先の内容に入力間違いが多く立替金額のずれが問題となった。
月末にすべての申請内容について路線検索サイトと訪問先に不一致がないかチェック作業を行っている。月に一度の作業なので人を雇うことはできないが、毎月この作業が苦痛。
■解決
→ 会計システムの情報からの情報抽出・付け合わせ・間違いの可能性がある明細を該当者に通知する作業を自働化。確認作業を0時間に解消。
■相談内容(学生団体)
地域おこしの活動にて地元の食材を活かした商品開発を行い、ネット販売サイトも立ち上げた。すぐに販売を開始できると思っていたのだが「注文時のパソコン操作などは誰がするのか」「誰が管理するのか」という声があがりプロジェクトが行き詰まってしまった。操作はとても簡単なもので問題ないと思っていたが、普段パソコンに触れていない人も多く想像以上に苦手意識が強かった。
■解決
→ 商品づくりからお届けまでの流れを整備し地元事業者へご説明、ネット販売に必要なパソコン作業を自働化。学生は商品づくりやマーケティング活動に注力し、事業者はこれまで行なっていた「配達」の作業を大きく変えず商品の販売を行える環境を構築。
どうでしょう・・・すこしイメージつきますかね。本当に悩みは人・会社それぞれです(笑)
前編はここまで!後編は2/5に公開予定です。お楽しみに~!
株式会社 桐生兄弟 代表(CEO)
業務改善ディレクター
桐生 佳祐
東京都出身 鎌倉市在住
大学卒業後、事業開発・経営企画部門にて外資系大手アパレルメーカー・スポーツブランド・通販事業会社に勤務。受発注管理システムの企画から導入、受給予測プログラムの開発、業務フローの構築・改善を中心に携わる。大手企業、スタートアップそれぞれの環境において生産から物流までを担うサプライチェーン領域での業務をマネジメント。
2014年よりフリーランスとして活動を開始
2019年に株式会社桐生兄弟を設立
工程分析技術とプログラミング技術を組み合わせた独自の手法で、事業者の抱えるデスクワーク課題の改善・作業解消・代行サービスを提供。直近では、地方生産者が行うD2C事業(産直通販)で発生するデスクワークの改善・解消を中心に業務改善のディレクションを行なっている。事業拡大や作業量増加に伴い発生する課題に対して、作業工数や工程見直しを企画しオペレーション構築と運用まで実施。生産性、作業品質、勤務環境改善が専門。
猫とレモンサワーが大好きな30代WEBライター。
もっと語彙力を付けたいので目下勉強中!