Googleファインド広告とは？配信方法やGDNとの特徴の違いを分かりやすく解説

Googleファインド広告は、
Google広告のキャンペーンの一つでテキスト形式、バナー形式、カルーセル形式の
いずれかで、決められた箇所に表示される広告の配信方法の1つです。
 
他の広告とうまく組み合わせると効果を上げやすく
停滞している広告効果を大きく改善してくれる可能性があるため
 
ファインド広告をしっかりと理解しておかないともったいないことになるので
最後までこの記事を読んで活用できるようにしておきましょう。
 
 
※Google広告の概要をまだ理解していなければ先にこちらもお勧めです。

ファインド広告とは

ファインド広告とは、ざっくりと言うと
Googleアカウントを持つユーザーが
新しい情報に関心を移しやすいタイミングで出稿される広告のことです。
2020年４月に全世界で利用可能になった比較的新しいGoogle広告のキャンペーンの種類で
バナー形式、カルーセル形式、テキスト形式、またはテキストとそれぞれを組み合わせて出稿が可能です。
 
※バナー広告に関してはこちら

ファインド広告とGDNの違い

GDNとファインド広告の違いを下の表にまとめました。
 

 
GDNとファインド広告は双方バナーを利用することが中心の配信方法なので
混乱しがちですが、特に大きな違いが
採用されているターゲティング手法となるでしょう。
 
GDNは広く面をとり、認知を拡大させることに向いているのに対し
 
ファインド広告はGoogleアカウントの行動履歴を元にしているので
精度の高いターゲティングが行え、成約を獲得するのに向いている広告と言えるでしょう。
 
ここからはそれぞれをさらに掘り下げていきます。

配信面

GDNとファインド広告では配信面が異なります。
 
GNDは提携しているサイトやアプリに対して配信を行います。
 
いわゆる、Googleアドセンスというアフィリエイトプログラムに
参加している配信面にバナーが表示されます。
 
※アドセンスに関してはこちら

 
しかし、ファインド広告の場合は、
 

• Google ディスカバー
• YouTubeのフィード
• Gmail

 
の３点に対しての配信になり、さらにその中から１つだけを選ぶことが出来ません。
 
その代わり、それぞれの掲載面に対して最もコンバージョンが生まれやすい状態に最適化がかかり、自動的に効率の良い広告出稿形態に機械学習が進んでいきます。
 
具体的な掲載面の事例としては以下の画像のようなイメージです。

クリエイティブ

GDNがバナー形式に広告文のみの配信なのに対して
ファインド広告はバナー形式、カルーセル形式、テキスト(Gmail)の３つの形式で出稿できます。
 
カルーセル形式にて、ストーリー性を打ち出し
より、ユーザーの熱量を引き上げることが出来たり
 
後述するクリエイティブの画像のポリシーの関係で
自然な形でユーザーに表示されるので興味を持ってもらいやすい広告形式だと言えます。
 
それぞれのクリエイティブのイメージは以下の図のようになります。

引用:Google広告 ファインドキャンペーンについて

ターゲティング

GDNがCookieというユーザーがブラウザで行った行動を元に表示されるのに対し
ファインド広告はGoogleアカウントの行動履歴を元に広告が表示されます。
 
つまり、ターゲティングの精度が高いのでしっかりと表示させたいユーザーに広告を当てることができます。
 
更に、ポリシーを満たしていればカスタマーマッチのデータを使用することも出来るので
精度の高いリマーケティング広告の出稿を行うことができます。
※リマーケティング広告に関してはこちら

入札戦略

GDNは比較的認知を広げるのに有効な広告手段ではありますが、AIの機械学習を様々なユーザーのアクションに最適化できます。
 
しかし、ファインド広告はコンバージョンに特化した広告出稿形態なので
 

• 目標コンバージョン単価
• コンバージョン数の最大化

 
のどちらかしか選ぶことが出来ません。
 
幅が狭いかのように思われますが
より、コンバージョンする可能性の高い人への認知を行うことができる
とも言い換えられるでしょう。

ファインド広告の特徴

ファインド広告の主な特徴には
 

• 幅広い配信が可能
• ターゲティング精度が高い
• 自動入札がコンバージョンのみ

 
という部分が挙げられます。
 
これらをしっかりと理解することで、広告施策全体の価値が引き上がるので
それぞれ、細かく覚えておくようにしましょう。

幅広い配信が可能

引用: さまざまな場でユーザーに発見してもらえるファインド広告

ファインド広告は1つのキャンペーンで多くの掲載面に広告を出稿することが出来ます。
 
ファインド広告の配信面は
 

• Google Discover
• YouTubeフィード
• Gmail

と、3媒体にまたがり配信することが可能です。
またそれぞれ、アプリでの使用率が高いため、PCへの配信より、スマートフォンへの配信に優れた広告と言えるでしょう。
 
どの広告掲載箇所もユーザーが「次の動きをしようとするタイミング」なので
自然と広告効果を高めることができます。
 

ターゲティング性能が高い

ファインド広告はGoogleアカウントのログインデータを利用するためターゲティング性能が高いです。
 
Googleアカウントの作成時に、年齢や性別、地域などを入力するかと思いますが
それらを元に、ユーザーがGoogleサービス内でどのような動きをしたのかを計測し
 
ユーザーがアクションを起こしやすいタイミングに合わせて、より関連性の高い広告を表示して高い成果を上げることが可能とされています。
 
さらにGoogleファインド広告では、機械学習によりアセットに登録した広告の中から、よりユーザーが関心を示しやすい広告が表示されます。
 
そのため、自然にユーザーの行動が促しやすい広告形式だといえます。

自動入札がコンバージョンのみ

ファインド広告の特徴の一つに、入札戦略が「コンバージョン数の最大化」「目標コンバージョン単価」しかないことが上げられます。
手動入札が存在せず、機械学習重視のキャンペーンであることがわかります。
 
またコンバージョンに対して学習が行われるので、コンバージョンポイントの選定や計測設定が重要です。

その他設定できる項目としては、

となっています。
 

ファインド広告の設定方法

具体的にファインド広告を入稿する際の設定方法を解説していきます。
 

ファインド広告の出稿手順

①：「＋新しいキャンペーン作成」をクリックし、「新しいキャンペーンを作成」をクリックします。

②：販売促進、見込み顧客の獲得、ウェブサイトのトラフィック、目的を指定せずにキャンペーンを作成する、のいずれかを選択。

③キャンペーンタイプの選択でファインド広告を選択。

④：遷移先サイトURLとキャンペーン名を設定。

⑤：地域、言語、単価設定、予算、コンバージョンアクションを設定。

⑥：広告グループ名、オーディエンス、ユーザーのターゲットを設定。

⑦:「＋新しい広告を作成」をクリック

⑧：ファインドカルーセル広告、ファインド広告、既存の広告をコピーを選択

⑨：ファインド広告の設定
各項目を記入し、バナーとロゴのアップロードを行う

⑨：ファインドカルーセル広告の設定
各項目を記入し、バナーとロゴのアップロードを行う

※なお、カルーセルバナーは設定した順に表示されるので、意図がある場合は順番に注意しましょう。

ファインド広告のクリエイティブについて

ファインド広告とファインドカルーセル広告のクリエイティブについて解説します。

テキスト部分

テキスト部分に関しては共通となっているので
こちらの表を参考に、入力してみてください。
 

画像部分

ファインド広告の画像クリエイティブは以下の通りです。

 
上記の画像クリエイティブを
 

• ファインド広告の場合最大20個まで、スクエアロゴは5個まで入稿でき

 

• ファインドカルーセル広告の場足、最大10枚まで、比率が同じ画像カードを入稿でき、スクエアロゴは1個まで入稿できます

 

Googleファインド広告の入稿規定

ファインド広告はGDNや他のバナーを使ったweb広告に比べて厳しい入稿規定があります。
 
これらを知らずにクリエイティブを作成してしまうと
広告が不承認になることがある ので注意しましょう。

ユーザーが不快に思う可能性のある画像

ユーザーが各プラットフォームでネガティブな感情を抱いたり
気分を害するような画像を使うのは全面的に禁止されています。
 
具体的には
 

• 性的内容を示唆するような画像
• 離婚、別居、貧困、負傷、財産などへの被害といった否定的な出来事
• 自然災害や人為的な災害を描写した画像
• 依存症関連の商品やリハビリ施設
• 死やそれに関連するコンテンツを使用した画像
• 泣いていたり、悩んでいたりというネガティブな描写

 
などが不適切なコンテンツとして禁止されています。
 

クリックが可能かのように見せかけた画像

出典 : ファインド広告のフォーマットの要件

クリック可能に見える画像はNGです。
 
CTAボタンのように見える画像の入ったバナーの入稿は全面的に禁止なので
行動を促したい場合は
矢印や、ボタンのように見えないようにテキストを挿入しましょう。

自撮り画像

意外なところで自撮り画像はNGです。
 
一部、自撮り棒や、カメラなどの商品に関するサービスはOKではあるものの
基本的に自身でカメラを内側に向けたような画像は全面的にNGなので注意しましょう。

その他NG画像

その他にも
 

• 解像度が低くぼやけている
• 縦横比がおかしく、ゆがんでいる
• 極端にフォーカスを狭めて何の画像かわからない

 
という場合には審査を通過できない可能性があります。
基本的には、Googleアプリを使っているユーザーのユーザー体験を脅かすようなものは全面的に禁じられている、と認識したほうが良いでしょう。
 
さらに細かくは、こちらファインド広告のフォーマットの要件を確認しておきましょう。

Google広告最新配信形式【Googleファインド広告】を使いこなそう

Googleファインド広告はいままでのディスプレイ広告などに比べて、自動化の恩恵を受けやすい代わりに運用者が調整できる部分が制限されている、特徴的な広告配信形式となっています。
 
しかし、そのターゲティング精度を利用して、リマーケティング広告などと組み合わせることで今まででは考えられなかった
広告の効果を与えてくれる可能性も充分に秘めている広告のキャンペーンです。
 
今後Web広告は、検索広告やディスプレイ広告など含め、より自動化が進んでいくことが予想されます。
特に運用者は今のうちにチャレンジしておきたい広告配信形式と言えるでしょう。