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【スピッツ】チェリーを勝手に景表対策してみたら○○○な曲だった!

広告を配信するうえで、マーケターやライターが遵守しなくてはならないのが「薬機法」「景品表示法」です。

 

薬機法
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律。広告を配信するうえで、薬機法に基づいた表現をすることが求められている。
不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)
商品やサービスの品質、内容、価格等を偽って表示を行うことを厳しく規制する法律。また過大な景品類の提供を防ぐために、最高額の制限などを行うもの。

 

最近ではますます制限が厳しくなって、表現の幅が狭まっています。

 

前回は薬機法に基づいてaiko「カブトムシ」を手直ししていきましたが、今回はその第二弾!

 

スピッツ「チェリー」を景表法に対応させていきたいと思います。

 

ラブソングは断定表現に溢れている

早速スピッツ「チェリー」の歌詞を見ていきましょう!

 

君を忘れない 曲がりくねった道を行く

生まれたての太陽と夢を渡る黄色い砂

二度と戻れない くすぐりあって転げた日

きっと想像した以上に 騒がしい未来が僕を待ってる

愛してるの響きだけで強くなれる気がしたよ

ささやかな喜びをつぶれるほど抱きしめて

 

どうでしょうか?

 

草野さん、草野マサムネさん、、

 

やっちゃってますね…。

 

ラブソングは景品表示法的には許されない

 

「間違った内容」

「誤解を招く断定表現」

 

に溢れているんですよ!

(実際にはそのほかにも細かなルールがありますが)

 

まずは最初の一文から。

 

君を忘れない 曲がりくねった道を行く

 

初っ端から断定表現になっていますね…。

 

景品表示法対策でとにかく気にしたいのが、事実と誤認させてしまうような強い断定表現です。

 

君を忘れない…。

 

これからの長い人生、本当にそんなことが言い切れるでしょうか?

 

ここはこうなります。

 

君を忘れない 曲がりくねった道を行く
君を忘れたくないと思う 曲がりくねった道を行く

 

どうでしょうか?

 

忘れたくないというのはあくまでも個人の願望であり、事実ではありません。

 

それでいて「忘れない」という強い意志も感じさせる、ぼんやりと濁した表現になったのではないでしょうか?

 

同じように次の一文も直していきます。

 

二度と戻れない くすぐりあって転げた日
戻りたいといつも思う くすぐりあって転げた日

 

これで誰かを誤認させてしまう可能性のある愛の囁きを是正できましたね。

 

とにかく断定せずぼやかすのがポイント!

続いての歌詞を見ていきましょう。

 

きっと想像した以上に騒がしい未来が僕を待ってる

 

さて、こちらはどうでしょうか…?

 

どこまで対策していくかにもよりますが、

想像の主体が誰なのか、そして本当に未来が待っているのか?

 

ここら辺がポイントになりそうです。

 

まずは想像についてですが、これは誰の想像なのかわかりませんよね?

 

よくある「No.1」表現もそうですが、しっかりと調査元を明記した方が無難です

 

続いて「未来が待っているのかどうか」については、

これについでもやはり断定は避けたほうが良いと言えるでしょう。

 

こうなります。

 

きっと想像した以上に騒がしい未来が僕を待ってる
きっと想像した以上に騒がしい未来が僕を待ってる気がする※草野調べ

 

想像の主体を明確にしつつ、

未来が待っている「気がする」という感想へと変更いたしました。

 

みなさんお気づきのように、景品表示法対策のポイントは「いかにぼんやりとごまかすか」とも言えるかもしれません

 

続いていきましょう。

 

「愛してる」の響きだけで強くなれる気がしたよ

 

まず草野さん、“気がしたよ”とちゃんとぼやかしているじゃないですか!!

 

しっかりと対策の施された文末で良いですね。

 

でも、

 

でもですよ。

 

「愛してる」

 

草野さん、これ断定表現じゃないですか…?

 

愛とはなんでしょうか?

 

愛していると言い切って良いのでしょうか?

 

ここはもっと具体的な言葉へと切り替えることで、

個人の感想であることを明確にしつつぼやかしましょう。

 

こうなります。

 

「愛してる」の響きだけで強くなれる気がしたよ
「一緒のお墓に入りたい」の響きだけで強くなれる気がしたよ※過去の自分との比較

 

どうでしょうか?

 

相手を誤認させることのない、クリーンな表現へと置き換わりましたよね。

 

広告表現の規制は年々厳しくなっていく

こうして出来上がったスピッツ「チェリー」の景品表示法対策coverがこちらです。

 

君を忘れたくないと思う 曲がりくねった道を行く

生まれたての太陽と夢を渡る黄色い砂

戻りたいといつも思う くすぐりあって転げた日

きっと想像した以上に騒がしい未来が僕を待ってる気がする※草野調べ

「一緒のお墓に入りたい」の響きだけで強くなれる気がしたよ※過去の自分との比較

ささやかな喜びをつぶれるほど抱きしめて

 

バカみたいだなと思われることでしょう。

 

なんて周りくどい表現なんだと思われることでしょう。

 

しかし、実際に広告クリエイティブの現場で起きていることはこういうことなんですよね。

 

ちょっと馬鹿らしいぐらいぼんやりさせないといけない。

 

肩身の狭い思いをしている我々ですが、何より大切なのは消費者が守られること

 

最大の悪は、法をかいくぐって(ときには真っ向から法を破って)ブラックな表現を行う一部のマーケター・ライターです。

 

消費者・クライアント様を第一に、これからもクリーンな表現をつとめることで、ささやかな抵抗をしていこうと思います。

 

今回の景品表示法対策をもっと詳しくご覧になりたい方は、ぜひ下記の動画をチェックしてみてください!

ライタープロフィール

イシカワ
イシカワ
横浜市出身。気がつけばライター歴10年のフリーライター。得意ジャンルは取材記事、マーケティング、その他諸々。いつもお酒を飲んでいるので、酔っ払っているのか、シラフなのかわかりづらい。まじめな記事も、ふざけた記事も、どんとこい。

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