【CEO数珠繋ぎインタビュー】株式会社カマクラン　池田理文代表取締役

鎌倉で人力車の会社を経営する「株式会社カマクラン　池田理文代表取締役」にインタビューしました。人力車の仕事は楽しい！と話す池田代表に、起業の理由や経営で大切にしていること、俥夫の魅力などについて熱く語って頂きました。

Q、前職の業務内容や起業の理由を教えてください

池田：前職はITの広告代理店でWEBのコンサルや広告運用をしていました。それと並行して、土日に人力車の仕事をしていました。土日は人力車・平日はサラリーマンという生活を送っていました。その後、前職を辞め、俥夫の仕事1本に絞り全力で駆け抜けました。そんな中、起業するチャンスがあり、挑戦してみようと決心しました。

小屋畑（インタビュアー）：平日の仕事と土日の人力車、両立するうえで大変なことはありませんでしたか？

池田：サラリーマンの仕事の方が大変なことが多かったです（笑）。僕がサラリーマンに向いていなかったというのもあるのかもしれませんが。どちらかというと、人力車が息抜きになっていました。僕に仕事内容があっていたんです。

Q、HPに記載されている「究極のおもてなし」を体験してもらうために大切にしている事はどのようなことですか？

池田：やはり、お客様に一番喜んでもらう方法を見つけることです。その為に、お客様の視点に立つという事が大切だと思っています。

小屋畑：究極なおもてなしをしたな！と感じた出来事はありますか？

池田：人力車に5時間半乗ってくださったお客様がいました。そのお客様のご希望が「人が少なくてゆったりできる所」というものだったので、この時期ならではの紅葉スポットや裏道など、癒しの奥鎌倉を回りました。お昼には「おそばを食べたい」とのことでしたので、僕のおすすめのお店に電話をして、当日予約を交渉しました。連休の鎌倉ということもあり行列が出来ていましたが、先に店長に予約の交渉をして時間予約をしていたので、スムーズに入店する事ができました。この経験で、お客様のベストを考えて動けたことはもちろん、地元の方との関係も築けているという実感ができました。

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Q、会社を経営する上で大切にしている事は何ですか？

池田：今ちょうど、このことについて悩んでいたんです。会社を設立してもうすぐ1年なのですが、この1年経営の本を読んだり、もちろん現場にも立ったりとがむしゃらにやってきました。コロナもあり大変な1年を耐えました。最近少し余裕ができ始めたのですが、そうすると「経営で大事なこと」について悩むようになりました。僕がスタッフに伝えているのは「お客様は人力車に乗る機会が余りないから、何十年たっても記憶に残るような思い出を作ってもらえるように」という事です。よりお客様の心に残るようにする為には、どうしたらよいかを考えながら行動してほしいと思っています。

Q、俥夫の魅力を教えて下さい。

池田：俥夫の魅力は、やっぱり「楽しい！」という事です。それは、僕が俥夫を選んだ理由と関係しています。鎌倉が好きで、鎌倉で働きたいという気持ちがあった事と、頭を使うより、身体を使って働く方が自分に合っていると感じたからです。そして、さらに楽しいと感じられるのは、お客様が本当に素敵な方が多く、そんな方々に大好きな鎌倉を、より知って頂くことができ、まるで一緒に観光を楽しんだような感覚になります。最後には、お客様に「ありがとうございました！！」と凄く感謝してもらえることが、自分が生きている実感にも繋がっています。こんなに楽しい仕事は、僕にとって他にはないと思っています！

Q、鎌倉の魅力はどのようなところですか？

池田：鎌倉の魅力は、自然が豊なところですね。海も山もあり素敵な環境です。寺社仏閣や歴史を感じる場所が多い中にも、おしゃれなカフェなどもあり古いものと新しいものが丁度よいバランスで融合している街です。メインスポットも楽しいですが、一本裏道に入ると人が少なくなり、そこには綺麗なお寺や、風情ある景色があります。賑やかさと静かさのギャップも鎌倉の魅力の一つです。

小屋畑：私もよく鎌倉に行きますが、行くたびに色々な景色を感じられるのが楽しいです！

ライター感想

人力車の俥夫という仕事を通して、生きている実感をしているというお話が印象的でした。会社員をしながらの俥夫は大変な事もあったと思いますが、池田代表からはこの仕事が好きという気持ちが凄く伝わってきました。私も仕事を楽しむ姿勢を忘れずにいたいと思いました。

　池田理文プロフィール

• 神奈川県茅ヶ崎市出身。東海大学政治経済学部卒業後、総合広告代理店に入社（メディアコンサルティング担当）
• 様々な業界のクライアントと仕事をする中で、観光業に強い関心を持つ。
• 将来のビジョン形成のために、一年間オーストラリアで海外生活を体験。幅広い年代や国籍の友人達とコミュニケーションを図ることで、多種多様な文化や考え方の違いを学ぶ。
• そこで、日本の文化を詳しく知らなかった事を痛感し、帰国後に鎌倉で俥夫として働く。
• 日本の文化を更に発信し、鎌倉の魅力を伝えていきたいとの思いから、2020年1月に株式会社カマクランをスタートさせ、現在に至る。
• 趣味はカメラ、茶道

株式会社カマクランのホームページはこちら↓
https://backdrop-kamakuran-20123.ssl-lolipop.jp/

ライター・インタビュアー　小屋畑

猫とレモンサワーを愛する30代のWEBライター
学生時代は英語とアメリカにどっぷりハマる。
現在は子育てしながら、様々なジャンルの執筆を行っています。