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副業で目標金額100%超えを達成!「クラウドファンディング」成功の極意を注目のサステナブルブランドに聞きました!

先行きが見えない社会情勢の中、「副業(複業)」や企業に属さない「フリーランス」、「個人事業主」という働き方を選ぶ人たちが増えてきました。 「新しく会社を始めたい!」「いまのビジネスをスケールアップしたい!」 「副業(複業)」などとして仕事をする人たちがそう考え、必要な資金を調達したくても、銀行などから融資を受けるのはハードルが少し高いかもしれません。 そこで最近注目されているのが「クラウドファンディング」。金銭的負担を最小限に抑えながら資金提供を募り、事業内容やビジョンに賛同・共感してくれた支援者からお金を集めるやり方です。 専用プラットフォームの整備も進み、誰でも簡単に開催できる「クラウドファンディング」。でも、そのやり方が決まっているわけではありませんし、開催する以上は失敗したくないもの。 「クラウドファンディング」を成功へとしっかり導くには、一体どうしたらよいのでしょうか? 「その正解は、実際の成功者に聞くのが一番早いのでは?」と、今年5月の「クラウドファンディング」で、当初目標を超える112%、約122万円の資金調達を成功させた合同会社グラスドアフィルムスジャパンの中原直夏(なかはら なおか)さんにお話を伺ってきました。

海と地球に優しいサステナブルなプロダクトを製造販売する、湘南発ベンチャー

ウェマー‼編集部

本日はよろしくお願いします!
ハワイ大好きな、ウェマー‼編集部の伊東です。

日頃からハワイ関連のニュースをウォッチしている中で『ハワイの美しい海と大自然を残していくため環境活動と製品開発を支援してほしい。』という中原さんの「クラウドファンディング」のプロジェクトを知りました。

中原さんの「クラウドファンディング」プロジェクト紹介ページ
こちらで見られます(外部サイト)
インタビューに応じてくださった、 グラスドアフィルムスジャパン代表の中原直夏(なかはら なおか)さん

 

ウェマー‼編集部

中原さんは、サンゴを始めとする海洋生物に有害な成分を含まない「日焼け止め」などのサステナブルプロダクトを製造販売するSHAKA BRAND HAWAII(シャカブランドハワイ)」を運営されていますよね。

今回の「クラウドファンディング」の主催者でもある「SHAKA BRAND HAWAII」は、中原さんのサイドビジネス(副業)という位置づけになるのですか?

「SHAKA BRAND HAWAII」を代表する製品のひとつ、「日焼け止め(SHAKA SUN SCREEN)」
中原さん

そうですね。僕の本業はウェブデザインです。この本業をベースとして、いまから3年前の2019年に、新事業の「SHAKA BRAND HAWAII」を立ち上げました。

 

ウェマー‼編集部

ウェブデザインの仕事は最初から、ご自身の会社でされているのでしょうか?

中原さん

いえ。はじめはサラリーマンのウェブデザイナーでした。とはいえ、会社員向きでなかったので「一日も早く独立したい」という気持ちを強く持ちながら働く日々だったんです。

そこで会社の仕事と並行して、知り合いのブランドや企業のホームページやチラシ、ロゴなどを作らせてもらうところから準備を始めました。 そして就職5年目に、住まいのある神奈川県茅ケ崎市に個人事業のデザインオフィスを立ち上げ、独立しました。

仕事や趣味での出会いが新ビジネスを後押し

ウェマー‼編集部

今回の「クラウドファンディング」のキーワードである「ハワイ」とはどのように出会ったんですか?

中原さん
19才の時にハワイを初めて訪れ、1か月間の貧乏旅行をしたんですが、まるで吸い寄せられるようにアロハの島のとりこになりました。

ハワイ滞在中の中原さん
ウェマー‼編集部
プロフィールには「サーフィンを愛する41歳」とも書かれていましたが。
中原さん
サーフィンは大好きです。また海に限らず、スノーボードなど自然の中で遊ぶのが好きなんです。
中原さん
そして独立後、ハワイやサーフィン、ファッションなど自分の好きなことを仕事にしているたくさんのお客様や先輩方と知り合いました。 その流れの中で、webマガジン『GO NAMINORI』を通じ、後に「SAHAKA BRAND HAWAII」の事業パートナーとなる、ハワイ在住の久保田亮(くぼた りょう)さんにも出会い、10年後に一緒にビジネスを始めることになりました。
ウェマー‼編集部
中原さん自身が「サステナビリティ」に関心をもったきっかけはどのようなことだったのでしょうか?

ハワイのビーチで見られる「サンゴに安全な日焼け止めのみ使用可」と書かれた手作り看板
中原さん
これまで海や山で思う存分に遊ばせてもらってきました。「そんな自然に何かを還していきたいな」と考えるようになっていった時、久保田さんを始め、環境保護活動とビジネスを両輪で実現していこうと真剣に考えている人たちが周囲にたくさんいたんです。 彼らの影響で自分も少しずつ興味を持つようになり、それが「SHAKA BRAND HAWAII」に繋がりました。

本物の信頼を力にビジネスをスケールアップさせるための「クラウドファンディング」開催

中原さんが「クラウドファンディング」のページトップに掲げたメッセージ
ウェマー‼編集部
そろそろ本題に入ろうと思います(笑)。今回「クラウドファンディング」という方法で資金調達をしようと考えたのはなぜだったのですか?
中原さん
「SAHAKA BRAND HAWAII」の事業を進めていく中で、売り上げは着実に伸びていきました。そして次のステップとして、商品をよりサステナブルなものにしていきたいという強い想いがありました。

そのための取り組みをスピーディーに進めていきたかったのですが、資金が足りず、足踏みせざるを得ない状況が一年ほど続いていました。限度額がかぎられた個人のクレジットカードを上限ぎりぎりまでパンパンに使っていた時期もあります。

そんな時、ひとりの投資家から資金援助の話を持ち掛けられたんです。

 
ウェマー‼編集部
救世主が現れたんですね。その誘いはどうされたんですか?
ビジネスパートナーの久保田さんと話し合いを重ねた結果、お断りすることにしました。
ひとりの投資家の資金援助に頼るのではなく、ビジネス的な利害関係のない一般の方に信頼をしていただいて支援を頂く、そういう「消費者参加型」の事業をして僕たちのブランドを成長させていきたい、ということで想いが一致したんです。
中原さん
その理想的なカタチのひとつが「クラウドファンディング」でした。ここでいま一度、自分たちへの信頼度を数値化して確認してみたい、そして、信頼を寄せてくださった方から資金を募りたいと開催を決めました。

半年かけた「クラウドファンディング」の準備。SNSはスタート前から積極活用

ウェマー‼編集部
「クラウドファンディング」のプラットフォームは幾つもありますが、「CAMPFIRE」を選んだのはなぜですか?
中原さん
アクティブユーザーが一番多く、認知度も高かったからです。
主な「クラウドファンディング」プラットフォームの比較

※上の表記載の「ユーザー数」「月間平均掲載数」「累積調達額」は概数です。 【参考サイト】https://makikube.com/site-comparison/各プラットフォーム公式サイト ほか

ウェマー‼編集部
準備期間はどのくらいで、どんなことをしたのですか?
中原さん
ページの制作と出資者へのリターン品(お返し)の設計に半年かけました。過去の多くの成功プロジェクトをチェックして、僕たちにとってベストなものを作り上げることに徹底的にこだわりましたね。
中原さん
特に悩んだのは、リターン品のラインナップです。 商品を単純に売りたいわけではなかったので、「なぜ、僕たちのこの製品を選んで欲しいのか」「その製品でどのくらいの社会貢献が出来るのか」を真剣に考えました。金額設定も1,000円~10万円までと幅広く作ることにしました。 ハワイとは5時間の時差があるのですが、久保田さんとは日本時間で朝9時、ハワイ時間午後2時スタートで、本業にも取り組みながら、毎日、Zoomミーティングをしていましたね。 公開前のページを妻や信頼のおける身近な方に見てもらい、頂いたアドバイスも盛り込みました。
ウェマー‼編集部
SNSでの告知や宣伝も頻繁にしていましたよね。
中原さん
はい。SNSを使ったPRにはかなり力を入れましたスタート前から「新製品の発売は、近日公開の『クラウドファンディング』で!」などのキャッチコピーでInstagramのストーリーズを使った予告を開始しました。 フォロワーの皆さんに興味を持っていただくと同時に、その反応もしっかりチェックするようにしていました。

実際に配信された、事前告知のストーリーズの画面

ビジョンをはっきり、わかりやすく伝えることの大切さ

ウェマー‼編集部
「クラウドファンディング」の途中で「苦戦している」というInstagramの投稿がありましたね。何か打開策は打たれたのですか?
中原さん
そうなんです。開始直後、目標金額の1/3くらいまで伸びてからはずっと停滞状態が続いていました。 そこで 「何か手を打たなくては!」と終了まで残り10日の時点で、久保田さんと一緒に「動画」という形で顔出しをしてメッセージを伝えました。 これ以降、支援の輪が一気に広がって目標金額を達成、結果的に超えることも出来ました。
ウェマー‼編集部
その動画は僕も拝見しました。想いの強さが率直な表現でヒシヒシと伝わってきたのを覚えています。 達成に向けて様々な施策をされたと思いますが、当事者の中原さん自身がお考えになる、今回の成功の最大のポイントは何だったと思いますか?
中原さん
「クラウドファンディング」成功のコツやテクニックは確かにありますし、ある程度必要なものですが、最終的に一番大切なものは開催者の志(こころざし)だと思います
中原さん
これだけモノが溢れている時代に、「なぜ自分たちはこの製品を選んで欲しいのか?」「なぜ自分たちはこのビジネスをしたいのか?」「その先にどんな未来があるのか?」を明確にして、いかにわかりやすく伝えられるかが重要なんじゃないでしょうか。

「クラウドファンディング」の成功がもたらした、お金には換えられないモノ

ウェマー‼編集部
目標金額の達成以外に、今回の「クラウドファンディング」の成果というとどのようなことがありますか?
中原さん
資金調達のめどがついたことで、お金以外の面により目を向けられるようになり、やりたいことがより一層明確になりました。「クラウドファンディング」に成功したブランドとして認知もしていただき、次のステップへとさらに進みやすくなりましたね。

ハワイ現地で活動中の中原さん(写真右端奥)と久保田さん(写真左から3人目)
ウェマー‼編集部
今後も機会があれば「クラウドファンディング」に再挑戦したいと思いますか?
中原さん
はい。自分たちのようなスモールビジネスにとって、売れ行きが未知数の新製品を在庫を抱えながら作るのは、やはりリスクです。作りたい新製品が本当に消費者の皆さんが求めるものなのかどうかを事前に調査できる「テストマーケティング」の手段として今後も活用していきたいです。
ウェマー‼編集部
本日は貴重なお話をありがとうございました。最後に、今回の「クラウドファンディング」への全体的な感想や今後のビジョンなどを教えてください。
よく言われていることですが、「クラウドファンディング」には「1/3の法則」があるといわれます。支援者の1/3は自分の知り合い、1/3が知り合いの知り合い、1/3が初対面の人という法則です。
中原さん
でも今回は「半分が知り合いだったのでは?」というくらい、友人、知人、家族など自分たちと直接つながりのある多くの方々が支援をしてくださいました。信頼をしてくださった合計112人の皆さんを裏切ることがないようにと身が引き締まる思いでした。 この事業が成長すればするほど、環境問題がしっかりと解決されていく仕組みをきちんと作ることが大切です。そして、今年7月に生まれたばかりの僕の子供たちを含め、次の世代にもっと良い社会を残していけるように、これからも活動を続けていきたいですね。

まとめ:中原さんが教えてくれた「クラウドファンディング」の成功率を高めるためのポイント

「クラウドファンディング」での目標達成のための5箇条
1:「クラウドファンディング」に値する強い「志」があることが大前提!

2:ビジョン明確にし、わかりやすく効果的に伝える

3:過去の成功例を出来るだけ多くチェック、信頼できる人からのアドバイスをもらう!

4:十分に時間をかけて準備する!特にリターン品の選定は慎重に!

5:開始前からSNS等でしっかり告知宣伝顔出しすると信頼度UP!

お忙しい中、取材にご協力をいただいた中原さん、どうもありがとうございました。 わかったことは「生半可な意志や中途半端な準備で『クラウドファンディング』は絶対成功しない」ということです。 そして、これは「クラウドファンディング」に限らず、何かを達成したいなら必須の、とても根本的なポイントだということでした。僕自身初心に還るような気付きを頂いたインタビューとなりました。

ライタープロフィール

伊東怜
伊東怜
藤沢市で生まれ育ちました。テレビ番組のリサーチャーを経て編集ライター業をスタート、現在はフリーで活動しています。ハワイが大好きで何度も渡航してきましたが、そのほとんどが仕事での訪問。それでもハワイへの愛がいまだに冷めません。

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