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【シーズン2配信決定?!】韓ドラ「イカゲーム」はなぜ世界でバズったのか

世界で大ヒットを記録しているNetflixオリジナル韓国ドラマ「イカゲーム

配信がスタートしてから1ヶ月も経っていない10月2日には、Netflixがサービスを展開する全90カ国で1位を獲得。Netflix全作品において史上初の記録を達成した。
さらに、11月に行われた特別試写会ではドンヒョク監督がシーズン2の製作を明言

なぜこんなに人気を博しているのか?!
続編への期待も込めて、その理由を徹底解説!!(ネタバレ注意)

「イカゲーム」とは?

ダルゴナ・キャンディに挑戦する主人公ソン・ギフン(イ・ジョンジェ)

経済的に困窮した456人が集められ、456億ウォンを賭けてゲームに参加する、勝つか死ぬかの命懸けゲームドラマ。
全9話で構成され、1話ごとに「だるまさんが転んだ」や「ダルゴナ・キャンディ(型抜きカルメ焼)」など、昔の子供遊びゲームが行われる。

印象的な衣装やセット

イカゲームの見どころの一つが、マネしたくなるような服装や、印象的なセットである。

赤い格好をした監視員たちと緑のジャージを着せられた参加者たち

赤いつなぎに奇妙な被り物の監視員や、緑のジャージを着た参加者といった一度見たら忘れないような奇抜な衣装。
イカゲームを見たことのない人でも、この服装を見たら「イカゲーム」と想像がつくだろう。

ゲームの舞台に行くまでのカラフルな廊下

衣装だけでなく、ドラマ中に出てくる数々のセットも印象的だ。

カラフルな廊下女の子の人形、他にも真っ白な部屋懐かしい裏路地の街並みも登場する。
可愛いセットとは裏腹に、そこで行われた残虐なゲームにより、
ゲーム後はたくさんの赤い血で染まる。

第1回ゲームの舞台「だるまさんが転んだ」

ドラマの内容ではなく、印象的な服装やセットが「次はどんなステージだろう」と人々のワクワクを掻き立てる一つの要素になっているのではないか。

現実世界の格差社会が映し出されている

2つ目のポイントはドラマ内で描かれる、経済格差が現実の格差社会に重なるということだ。

実際に所得格差の大きい韓国の社会を描いているようで、共感や興味を持つ人が多くいるのではないか。

OECDによると、19年の韓国の相対的貧困率16.7%で、加盟国の中で4番目に高い
さらに、高齢者(66歳以上)では43.4%(18年)に達する。OECD平均(14.5%)の約3倍で加盟国で最も高い
(朝日新聞、2021.12.14)

相対的貧困率とは、所得を高い順に並べた時に、中央の人の半分よりも低い額で暮らす人の割合である。
韓国では、約半分の高齢者が相対的貧困に陥っているのである。

韓国だけではなく、世界規模で富の格差は深刻な問題となっている
イカゲームに描かれる世界は、単なるドラマの世界ではなく、今の社会の問題を映し出している。

不当賃金で働いていた外国人労働者アブドゥル・アリ(アヌパム・トリパシ)

また、失業者、ヤクザ、脱北者、外国人労働者など様々なバックグラウンドを持つ人々が見事に描かれている。
マイノリティや人種、ジェンダーといった数々の理不尽な差別で貧困から抜け出すことのできない人々。自分の力ではどうしようも出来ない貧困者たちの無力感
そして、それを利用し楽しむ富裕者たちの対比に憤りを覚えつつも、
人々を惹きつける理由になっているのだろう。

イカゲームをマネする人急増!

もう一つ、「イカゲーム」の人気に火をつけたのは消費者たち自身である。

マネしたくなる奇抜な衣装やセットから、「イカゲーム」を真似る人が続出している
今年のハロウィンにはイカゲームの仮装をする人が続出。
K-POPアイドルたちも仮装を披露した。

https://twitter.com/SMTOWNGLOBAL/status/1454717342223507465?s=20

SNS上には本作をアレンジしたミーム動画が溢れ、Netflixの発表によると、TikTok上の関連動画の再生数は420億回以上になるそうだ(Forbs JAPAN)。

映画「ボヘミアン・ラプソディー」で知られるラミ・マレックもイカゲームを模した映像に登場している。

衣装だけでなく、カルメ焼きなどのゲーム自体も多くの人が真似をしている。

気軽に真似がしやすく、印象的である衣装やゲームであるため、多くの人が真似をするのだろう。

「イカゲーム」が記録的な流行を果たした背景には、世界の社会問題との呼応や、SNSなどのデジタル化を上手く利用し成功した理由が隠れていた。

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