湘南・茅ケ崎中島にパン好きがこぞって集まるパン屋「柳島カルチャー」があります。
パンだけでなく色々な物がある場所を作りたいという店主の想いから「カルチャー」と名付けられたその場所は、どこか懐かしく、しかし新鮮で日向の様に温かい場所。
そんな柳島カルチャーはInstagramのストーリーズを活用し、その日のパンの売れ行き状況をタイムリーに発信。お客さんの「今欲しい!」に手が届くお店作りを行い、地元民だけでなく県外からもお客さんが訪れるお店になっています。
今回は柳島カルチャーを営むご夫婦に、Instagramでの発信方法や、パン屋を起業された経緯、お店自慢の自家製酵母パンのお話などを伺ってきました!
目次
柳島カルチャーでは季節限定商品や売り出し商品をInstagramに投稿するだけでなく、ストーリーズを使い、その日の売れ行きや商品情報を発信。閲覧者の「今欲しい」に手が届くお店作りを行っています。
柳島カルチャーでは、Instagram、Twitter、Facebookを連動させ、お店の情報発信を細目に行っています。
開業してすぐの頃は、「頻繁にSNSを更新する事=かっこ悪い」そう思っていた部分もあったとお話してくれましたが、ここ1、2年ではInstagramのストーリーズを活用し、その日のタイムリーなパンの在庫状況を上げる事を積極的に行っている柳島カルチャー。
お客さんの「今、欲しい!」に手が届く情報を発信し続けています。
そして、パンの情報だけを載せているのも味気ないと考え、夫婦の事や子どもの事なども投稿。するとパン屋としては余計な部分をお客さんが楽しんでくれるようになり、子どもの成長も一緒に見守ってくれる、そんなファンを増やす事にも繋がったのです。
柳島カルチャーは、お客さん目線のあったらいいなが店内の至る所にあります。
例えばキッズスペース。パパやママがゆっくりパンを選ぶことが出来るようにと作られたスペース。キッズスペースがある事で、親はパンを買う楽しみをゆっくり味わえ、子どもにとっては遊ぶ事の出来る楽しい場所になっているのです。
他にも通路の幅が広く段差のない店内。パン屋は店内が狭い事で入りずらいと感じている人も多い中、車いすやベビーカーでもゆっくりと好きなパンを選ぶことが出来る場がここにはあります。
そして、車でアクセスしやすいのも特徴。物件を探す際にも重視したというこのポイントは、県外からのお客さんを呼び込む事にも一役買っています。
子どもの偏食をきっかけに、パン作りを始めた柳島カルチャー店主・帖佐さん。
離乳食をほとんど受け付けなかった長男の為に日々突き詰めて食事を作っていた時に奥様が買っておいたドライイースト。
買った奥様は家にある事すら忘れていましたが、それを見つけ家族に内緒で夫はパン作りを始めます。そして、帰宅した奥様と息子にパン屋で買ってきたと可愛い嘘をつき、手作りのパンを渡します。
そして、パンを一口食べて長男からこぼれた「美味しい」の一言。 その「美味しい」の言葉に感動し、夫はパン屋を開こうと決心するのです。
初めて作ったパンを食べて「美味しい」と言われ感動した夫は、もっと素材にこだわったパンを作りたいと考えるようになります。
しかし、パン作りの知識はゼロ。 ゼロからパン作りについて調べ、辿り着いた「天然酵母」。素人でも作りやすいと言われているレーズンを使い、自家製酵母でパンを焼く事に挑戦します。
そして、出来上がったパンを食べた長男の一言「美味しい!」。
そして、その美味しいの波は長男だけでなく、両親や友人の間にも広がっていきます。 パン屋を開きたいという気持ちの背中を押す様にその波は広がり続け、遂にパン屋開業への道を歩き出すのです。
独学で得たこの知識だけでパン屋を起業する事も考えますが、奥様からの説得で、まずは街のパン屋での修行をスタートさせます。
30代、未経験。パン屋の重労働には耐えられないのではと修業を断るお店もある中、辿り着いた辻堂のパン屋「リップル」。
小さい子どもからお年寄りまで幅広い年代の人に愛されるリップルは、朝からお客さんが絶えない人気店。そこでパン作りを基本から教え込まれ、2年半で全ての工程を任されるまでになります。
採用時の面接でも、いずれ起業したいと話していたこともあり、「40歳になる前に挑戦してみたら」とリップル店長に背中を押され、リップルを卒業し、起業に向けた準備が始まります。
起業当時のお話を伺うと奥様から返ってきた言葉は「辛かった」でした。
既存顧客もいない中、ゼロからのスタート。茅ケ崎の駅からも遠く、認知度もない。パンが好きな人に「柳島カルチャー」を知ってもらうには、どうしたら良いかをとにかく考える毎日。
お客さんが増えていかない現実に焦りを感じイベントなどの出店を考える奥様をよそに、ここが疎かになるような出店はしたくないという夫。
その考えを尊重し、来てくれたお客さんをいかにファンにするか、そのことを第一に考え「とにかく美味しいパン」を作り続け、今では遠方からもお客さんが訪れるお店になっています。
柳島カルチャーのパンの特徴はなんといっても自家製酵母の風味。継ぎ足し継ぎ足しで作ってきた事で、ここでしか味わう事の出来ない深みのある複雑な味になっています。
「美味しいパンを作るというより、ちゃんと仕事をしていれば自然とちゃんとしたパンになると考えそこに重きを置き作り続けています」そう話す店主・帖佐さん。
そんな自家製酵母を使ったパンはどこか「和」を感じさせ、味噌汁にも合う、日常遣いしやすいパンになっています。
「角食パンが売れると、生活のリズムの一つに柳島カルチャーが組み込まれていると感じる事が出来るので嬉しい」そう帖佐さんが話す人気の角食パン。
毎日食べて欲しいパンだからこそ、省けるものは省いていきたいと考え、牛乳や生クリームは入れずバターのみで仕上げた一品。
自家製酵母と小麦本来の味を楽しむ事が出来、毎日食べても飽きる事のない味。 和を感じる柳島カルチャーのパンだからこそ、和食の食事にも合わせてほしい食パンです。
ビールやワインとの相性も良いクルミレーズンとカンパーニュ。自宅で作っている時から作り続けている思い入れのあるパン。訪れたら是非食べてほしいパンの一つです。
中にはぎっしりくるみとレーズンが詰まっており、噛めば噛むほど深い味わい。
クリームパンはお店№1の人気商品。店主自ら手作りしたカスタードクリームを、角食パンの生地で包み焼き上げた一品。あえて生地を甘くしないことであっさりとしており、子どもだけでなく大人にも人気の商品。
あえて塗卵をしないことで、素朴でシンプルな見た目でこっくりとした味わいにしている所もこだわりのポイントです。
実は、取材に訪れた際にパンを購入する予定でしたが、お会計の際にお財布がない事に気が付いた私。パンは取り置きして頂き、夕方に子どもと一緒に再度訪れました。
パン好きな私に影響され、私の子どもも大のパン好き。取り置きしてもらっていたパン以外にも、あれ買ってこれ買ってと言われ、あれよあれよとトレーに載せられる沢山のパン達。
そして、お店を出ると早速パンを食べたがる娘。 私には小さい一口しかくれず、もったいぶりながらゆっくりと味わって食べていました。
住所:神奈川県茅ケ崎市中島1209-1
TEL:090-3538-1222
Instagram:https://www.instagram.com/yanagisimaculture/
Facebook:https://www.facebook.com/yanagisimaculture/
営業時間:9:00~18:00(売切れ次第終了)
定休日:月・火曜日(最新の情報は上記SNSよりご確認ください)