SNSでの集客はうまくいけば爆発的に拡散され、多額の費用をかけずとも多くの人の目に留まるため、いま注目の集客手法です。
しかし、SNS集客の知識がないまま運用すると多くの時間や手間がかかり、それでいてなかなか成果につながらないこともあります。
そこで、投稿やファンを増やす作業など、SNS運用代行サービスを提供する企業も出てきています。具体的にどのような作業を代行してくれるのか、どのようなメリットがあるのか、解説していきます。
企業がSNSを運用する目的
SNSで集客をおこなう企業の目的は、おもに以下の3つが挙げられます。
商品やサービスの宣伝・販売
SNSの投稿はそのまま広告としてターゲット設定したユーザー層に配信できます。目を引く画像や文言であれば、「いいね!」や「シェア」などがされる可能性があります。
一定数のファンを獲得できるようになれば、広告を配信せずとも自然に日々の投稿を見てもらったり、拡散してもらったりできるようになります。
ファンとの交流
SNSでは、これまでできなかった「直接ファンと会話する」ことができます。そのため、このような交流を見たユーザーが興味を持って新たなファンとなることもあります。
また、交流したファンが「この会社のアカウントはおもしろい」と思えば、定期的に投稿を見るようになったり、商品を選ぶ際にその会社のものを選んでくれたりする効果に期待できます。
場合によっては、ファンから商品やサービスの改善点などの指摘をしてもらうことで、より良いものに成長させることもできます。
認知度の拡大・広報活動
SNSの投稿内容が注目されるようになれば、やがてさまざまな人に見られるようになり、会社や商品・サービスを知らなかったユーザーにも認知が広がっていきます。
知名度の広い会社・店舗であっても、便利だったりユニークだったりする商品やサービスであれば、SNSで話題を集め、一気に人気商品となる可能性もあります。
SNSメディア別の比較
ユーザー数
約4,500万人
ユーザー層
- 20代が最多、次いで10代が多い
- 年代が上がるほど男性の比率が高い
特徴
- リツイートなどシェアしやすく、拡散性が高い
- 情報収集に利用するユーザーも多い
≪Facebook≫
ユーザー数
約2,800万人
ユーザー層
- 20~40代が中心ユーザー、10代は非常に少ない
- 各SNSと比較すると60代が多め
特徴
- カスタマーサポートにも利用できる
- 広告のターゲティング機能が優秀で特定のターゲットにリーチできる
≪Instagram≫
ユーザー数
約2,000万人
ユーザー層
- 10~30代のユーザーが多め
- 30代以下は女性の比率が半数以上
特徴
- 場所や商品など情報収集に使うユーザーもいる
- 画像投稿サイトなので、商品を見せるのに最適
≪LINE≫
ユーザー数
約7,000万人
ユーザー層
- いずれの年齢層でも高い利用率を誇る
- 40~50代の増加率が上昇傾向
特徴
- 幅広い年代にリーチできる
- 友だち追加によりクーポン配布や情報配信がおこなえる
参考:総務省「
平成29年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」
SNS運用代行会社がやってくれること
SNS運用代行会社に運用を依頼すると、具体的にどのような作業を代行してもらえるのでしょうか。例をご紹介します。
なお、SNS運用代行会社のプランや金額により作業の範囲が異なります。依頼をお考えの場合は、どの作業を希望するのか相談しておいてください。
運用方針の策定
まず、宣伝したい商材のターゲットを具体化し、ペルソナ(架空の顧客像)を設定します。そのうえで、期待する効果をもとに、投稿内容や広告を配信するかどうかなど、運用方針を策定します。
投稿の代行
運用方針をもとに、各SNSでのアクティブユーザーの多い時間帯にターゲット層が興味を持ちそうな内容で投稿をおこないます。Instagramの場合、提供された写真や画像を編集して投稿します。
コメント確認・返信
ユーザーからコメントがあった場合に返信するほか、商品やサービスに関するユーザーの投稿に「いいね」などのアクションをおこないます。また、不適切なコメントは非表示措置をおこなうこともあります。
分析・レポートの作成
ひと月ごとに、ユーザーから「コメント」や「いいね」などアクションがあった回数、友だちやフォロワーの増減、反響の大きかった投稿などのレポートを受け取ります。
SNS運用代行のメリット
SNS運用代行の会社に運用を依頼した場合、どのようなメリットがあるのかをご紹介します。
本業に専念できる
SNSの投稿自体にそれほど時間は掛かりませんが、継続的に投稿を続けたり、ユーザーのコメントに返答したりするとなると、かなり時間を割く必要があります。
その点、SNSの投稿や管理に関わる部分を他社に任せてしまえば、その時間を本業にすべて注ぐことができます。
投稿忘れがない
本業があればSNSに掛かりっきりになるわけにもいきません。忙しくなれば更新しそびれ、忘れるなどしてそのまま更新を止めてしまう、というケースは非常に多いです。
投稿頻度が低い、もしくは更新しなくなれば、ユーザーから見てもらえなくなります。しかし、運用代行は契約しているかぎり、契約どおりの頻度で投稿を続けてくれます。投稿に追われる心配もありません。
プロならではの成果に期待できる
SNSのアカウントを作成して、単に宣伝の投稿をしたところで、ほとんどの人は見てくれません。SNSの投稿でファンや投稿の拡散を期待するのであれば、ある程度の知識が必要です。
イチからこの知識を身につけて実践すると時間がかかりますが、運用代行の業者はプロなので、このような知識もありますし、適切な運用方法が分かっているので、効果が出るのも早いです。
SNS運用代行会社の比較
では、SNS運用代行サービスをおこなう企業の特徴や対象のSNS、またおよその料金などを比較してご紹介します。
ソーシャルメディアラボ(株式会社ガイアックス)
SNSマーケティングの情報発信をおこなう国内最大手のブログメディア「ソーシャルメディアラボ」を運営している企業です。
このように日々情報の収集や発信をしており、また取材やイベント登壇、セミナーの実施もおこなっているなど、その知識やノウハウには信頼がおけます。
Cyber Buzz(株式会社サイバー・バズ)
サイバーエージェントグループの傘下にあり、広告事業をおこなう企業です。Instagramを中心に、TwitterやFacebookなどSNSの企画・制作・投稿・振り返りに至る運用を代行します。
自社の分析ツールをもとに、競合や投稿の分析と最適化をおこなっているのが特長です。また、Instagramは、契約インフルエンサーから最適なインスタグラマーを選出し、投稿するとのこと。
SmartPR(株式会社 World Wide System)
SNSの運用代行のほか、SNSを利用したキャンペーン(ハッシュタグをつけた投稿、リツイートをしたユーザーに抽選でプレゼントする企画)の運営や抽選、連絡や発送などの代行もおこなっています。
2018年7月の時点で大手を含めた800以上の導入実績があり、すべての運用代行ではなく、一部のみ依頼することもできます。
- 対象SNS:Twitter/Facebook/Instagram/LINE/YouTube
- 料金:運用代行フルパック 初期費用30万円~、月額30万円~
- URL:https://smartpr.jp/
FrontSupport(アディッシュ株式会社)
初期設定から投稿のライティングのほか、広告やキャンペーンの企画など、クライアントのフェーズに合わせた提案と課題解決をおこないます。
また、海外向けSNS運用代行サービスもあり、英語・中国語・韓国語でのネイティブな投稿も可能となっています。海外に向けても商品やサービスを宣伝したい企業さまに最適です。
グローバルリンクジャパン(GLOBAL LINK JAPAN, Inc.)
東京に本社があり、支社がカリフォルニアにあるグローバルな企業です。SNSマーケティングに特化しており、大手企業の導入実績も豊富です。
SNSごとにサービスプランが分けられており、解決したい課題に合わせて選ぶことができます。また、海外支社を有することもあり、FrontSupportと同様に海外向けの運用代行サービスも提供しています。
まとめ
SNSに投稿すること自体はむずかしくありませんが、ターゲティングをおこなってそれに合わせて定期的に投稿すること、そしてファンを獲得して、アクションを起こしてもらうことは容易ではありません。
依頼するかどうかは別にしても、まずはSNS運用についての基礎知識を蓄え、気になる代行会社があれば資料請求をしてみるというのもよいでしょう。