LINEアプリは約8,000万人のMAU(月間アクティブユーザー)数を抱える日本国内最大級のSNSです。また、タイムライン、LINEニュースやLINEマンガなど、さまざまなコンテンツサービスを抱えています。
https://scdn.line-apps.com/stf/linecorp/ja/ir/all/FY18Q3_Presentation.pdf
そんなLINEの運用型広告「LINE Ads Platform」は、機能や料金システムも年々充実してきており、近年アドマーケティングでは注目される出稿先のひとつです。
この記事ではLINE広告を検討している方に、まずLINE広告の概要を簡単に紹介。そして、料金、仕組みや最低出稿単価だけでなく豊富なオプション機能についても解説します。
目次
LINE広告は圧倒的なユーザー数や、関連サービスの多さが売りですが、だからこそ広告掲載が複雑だと感じることもあるのではないでしょうか。まずLINE広告の基本的な仕組みを紹介します。
LINE広告といえば運用型広告LINE Ads Platform(LAP)が主役です。もうひとつ「LINE@」というビジネス向けアカウントがあります。これはLINE上の友達の関係に近く料金プランも3種類とシンプルであるのに対して、運用型広告は機能も料金プランも多彩です。
LINE Ads Platformでは、LINEアプリが抱える数多くのサービスに広告を配信することができます。広告のフォーマットは、テキストのみ、静止画、動画などさまざまです。静止画・動画といったクリエイティブの種類は増加しており、スマートフォンの画面を大きく使う「Vertical」や複数のカードを横にスライドできる「カルーセル」など豊富です。
LINE広告の配信先は2019年4月時点ですでに以下の6種類があります。
Googleリスティング広告では配信先メディアの指定が困難ですが、LINE広告はFacebook同様、自社関連サービスに限定されるのが特徴です。 「媒体資料2019年4-6月」媒体資料によると、「タイムライン」「LINE NEWS」はMAUが約6,000万人以上、「LINE マンガ」や「LINE ポイント」は2,000万ダウンロードを超えています。
https://adcenter.linebiz.com/mediaguide/?pageID=1
LINEアプリはユーザー数が多いため年齢・性別・エリアといった偏りなく訴求が可能です。また、マンガやポイントのデータを活用し、特定のジャンルに興味関心があるユーザーセグメントを狙うターゲティングができる点がメリットと言えるでしょう。
LINE広告の料金は、先述したような「タイムライン」などにある掲載枠をオークションにかけ、複数の広告主で競合する入札方式で決まります。入札の方法には、広告主が自ら単価を設定する手動入札と、アルゴリズムに任せる自動最適化の2つがあります。
手動入札で設定可能なキャンペーン目的は、ウェブサイトへのアクセス、アプリのインストール 、友だち追加、商品フィードからの販売といったさまざまな内容があります。
メリットは単価をコントロールできるため平均コストを抑えられる点です。ただし、オークションで相場が下落している時でも固定価格で入札を行うケースもあるため、必ずしも費用対効果が高いとは言えないというデメリットもあります。
手動の場合、最低入札単価はCPC(クリック1回当たりコスト)で24円、CPM(1,000回表示当たりコスト)が400円です。
自動最適化配信とは機械学習を使い個々のオークションで最適な配信を行うことです。キャンペーン目的がWEBサイトへのアクセス・コンバージョン、アプリのインストール、フィードからの販売の際に利用することができます。
特徴は、機械が配信結果をもとに学習して目標単価に近づけるように入札調整を行う点です。これにより効率的な単価設定や、工数削減を期待することができます。ただし、学習のためには過去データが必要なため効果が出始めるまでには数週間かかることもある点には要注意です。
自動入札の場合、最低入札単価はCPCが36円、CPA(成果獲得1件のコスト)が1,200円です。
LINE広告では、配信の追加オプションが豊富です。広告効果を最大化するためにはユーザーの興味関心とのマッチングが効果的ですが、LINE広告では顧客属性を絞ったターゲティング配信機能も充実しています。
ただし、オプション機能を利用するには出稿金額の基準を満たしていることが条件で、追加料金が発生するケースもあります。
リーチ&フリークエンシーとは月に1回以上タイムラインの広告に接触しているユーザー4,900万人に対して優先的に広告を配信する機能です。年齢・性別・地域・興味関心といった顧客セグメントを絞り、短期間に多くのユーザーにリーチすることができます。
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料金は、最低出稿金額500万円からで、「ブランドリフトサーベイ」という顧客属性調査は別途100万円が発生します。ただし、出稿金額が1,200円を超える広告主は調査費用が無料です。
ブランドリフトサーベイとは、ブランドへの認知、好感、興味関心などの向上を示す指標「ブランドリフト」を調査する機能です。LINEでは広告への接触者と非接触者に分けてブランドへのアンケート調査を行い、広告効果を比較できるため、広告配信だけでなく今後のマーケティングにも活用できるデータが残ります。
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ブランドリフトサーベイを利用する場合、リーチ&フリークエンシーと合わせたパッケージ形式が想定されています。料金は、最低金額が広告と調査費を合わせて600万円から、1,200万円以上の広告配信の場合は調査費が実質無料です。
ファーストビューとはタイムラインの初回訪問時に広告が表示される機能です。1日1社限定で24時間の広告配信が可能なため、リーチの最大化を狙うことができます。また、インプレッション数や視聴完了数、クリック数のデータが残るため広告効果の測定にも活用が可能です。最低出稿金額は2,300万円となっています。
LINE広告は、CPC単価が24円から、CPM単価が400円から出金が可能です。自動最適化配信を利用すれば機械学習によって費用対効果が高い入札調整を期待することができます。
また、予算が数百万円規模の広告主は、LINEアプリのユーザー規模を活用した調査や優先表示といったプランも可能です。LINE Ads Platformは毎年機能や料金プランが拡大してきており、出稿方法の選択肢も増えてきています。
広告出稿先の1つとして、検討してみてはいかがでしょうか。