近年「オウンドメディアリクルーティング」という言葉を耳にしたり目にしたりする機会が多くなってきたように感じます。言葉は聞いたことがあるけど、詳しくはわからない・・・
という人も少なくないのではないでしょうか。そこで今回は、オウンドメディアリクルーティングについて解説していこうと思います。
目次
オウンドメディアリクルーティングとは、自社が所有し運営するメディア(HP・WEBサイト・ブログ・SNSなど)を使って、採用したい人材に向け、自社主体で直接メッセージを発信し採用につなげていく能動的なリクルート方法のことを指します。
以前の採用方法のように、求人を出して待っているだけではなく、企業の情報を積極的に発信することで、求人検索エンジンを利用したより必要とする、優秀な人材に出会える可能性が高くなります。
オウンドメディアを使った情報発信には2つの方法があります。
以下にまとめてみました。
出会うための情報発信としてあげられるのが、ジョブディスクリプションです。
これは、仕事の役割と役割をこなすために必要な能力を具体化したものです。
従来の募集要項には、簡単な仕事内容や勤務地、勤務時間などしか記載されていないことが多いです。これでは実際の仕事内容や、必要な能力が明確になっていません。しかし、ジョブディスクリプションを明らかにすることで、求職者と出会う力とスキルのマッチングに大きく繋がることになります。
次に、シェアードバリューコンテンツですが、こちらは自社の価値観や魅力を発信することで、求職者の共感を得るコンテンツのことを指します。これにより、企業の信念や魅力に共感できる、自分の価値観とマッチするかどうかを求職者は判断することができます。
シェアードバリューコンテンツには、
・カルチャーコンテンツ
企業の文化、社風など
・パーパスコンテンツ
企業理念、存在価値
の二つが存在します。
この二つの情報をうまく利用し発信することで、より優秀な求職者とマッチすることが可能となります。
では、一体なぜオウンドメディアリクルーティングが採用に必要とされているのでしょうか。
1つに求職者側の変化があります。情報収集のリテラシーがスマホの普及などにより上がっています。それに伴い、仕事を選びや企業探しにも大きな変化がありました。情報収集が容易くなったことにより、ただ待っているだけの求人方法では、欲しい人材に出会える確率が低くなってしまいます。日頃から、ターゲットとする人材に向けて情報を発信し続けることで、ターゲットの目に止まりやすくなることに繋がるでしょう。
また、働き方改革により、自分の価値観を大切にした働き方を希望する人が増えたことも影響しているようです。
これらにより、自社が求める人材に選ばれる会社であることが大切であり、情報を発信することが重要な点からオウンドメディアリクルーティングが必要とされているようです。
実際に、オウンドメディアリクルーティングを行う際の手順について書いていこうと思います。以下の3工程が必要となります。
詳しくみていきましょう。
まずどのような人材を必要としているのか、またどのようなポジションに必要なのかなど採用したい人物像の洗い出しが大切です。先ほど述べた、ジョブディスクリプションを作成する上でも必要な工程となります。またこれと同時に自社の魅力などについても洗い出しておくとシェアードバリューコンテンツにつながります。
ターゲットを明確化することが、オウンドメディアリクルーティングの第一歩となるでしょう。
ターゲットの明確化やポジションの確認ができたらコンテンツの作成になります。オウンドメディアを持っている場合は、コンテンツの作成、持っていない場合はメディアの作成からになるでしょう。
コンテンツの内容は、ターゲットが興味のあるであろう事柄や知りたいと思われるものなど、共感を得る必要があります。また記事だけでなく、社員インタビューや社内制度などを発信しても良いでしょう。
自社の採用サイトなどのオウンドメディアがない場合は作成が必要になります。専門的な知識がなくても、サイトを作成できるツールもあるようなので利用しても良いかもしれませんね。
オウンドメディアリクルーティングは発信したら終わりではありません。常に分析と改善をし、アップデートし続ける必要があります。閲覧数はどのくらいなのか、どのコンテンツが人気・不人気なのかなど、細かく分析を定期的にすることでターゲットとする人材に届くようなコンテンツを作成することにつながります。
ここまでオウンドメディアリクルーティングについてお話ししてきました。
近年増えてきているとはいえ、リクルーティング手法としてはまだまだ発展途中です。
またオウンドメディアリクルーティングの導入には、マーケティングやサイト運営などの知識が不可欠です。しかし、自社の認知度につながったり、採用のミスマッチが防げるなど様々なメリットもあります。
働き方の多様性を逆手にとって、自社の魅力をうまく伝えてよりマッチした優秀な人材を採用する方法として活用してみてはいかがでしょうか。