「集客をもっと増やしたい」「集客がうまくいかない」という時には、今までとは違う方法を試してみると新しい発見ができるかもしれません。SNSやWEBサービスなどの新しいメディアの出現で、消費者に情報を届けるチャネルは増える一方です。今回は、集客のヒントとして王道の方法やスマホ時代にマッチしたものまで幅広く紹介します。
主な集客のアイディア
集客の手段には、従来からある王道のものやインターネットを活用したものまでさまざまあります。特にWEBを使ったアイディアは非常に可能性が広がっており、一度は検討したい手段です。メリットとデメリットにも触れながら紹介します。
折込チラシ
折込チラシとは毎日家庭に届けられる新聞に折り込まれる紙の広告です。最大の特徴は、対象の地域を指定できるという点で、そのエリアの新聞購読世帯にもれなくアプローチできます。いわゆる「商圏」への訴求を狙った広告のため、飲食や小売、サービス業など、ローカルビジネスで活用されることが多いです。
その他のメリットは、新聞というメディアと届けるため信頼感がある、チラシを保存できる、セール情報などですぐに集客効果が見込めることなどが挙げられます。費用の相場は1枚あたり3〜5円で、1000軒に配達する場合でも予算が数千円程度と安価なことも魅力です。
注意点として、新聞購読世帯はファミリー層、高齢者層の比率が多いため、ターゲットとマッチしているかどうかは検討する必要があります。
ポスティング
ポステティングとは、家庭や事業所などの郵便受けに直接チラシなどを投函する方法です。しばしば折込チラシと比較されますが、折込チラシは新聞購読世帯にしか訴求ができず、また新聞販売店が配達する世帯全てが対象になります。
一方、ポスティングは新聞を購読しているかどうかにかかわらず投函できるため、新聞を購読していない消費者にも届けられますし、より区画を絞ることも可能です。その他のメリットとしては、新聞に収まらない冊子やマグネット、ステッカーも配布できます。
デメリットは、そもそもプッシュ型のアプローチのため、広告感が強く感じられるということです。また、新聞折込とは違ってポスティングのためだけにスタッフを雇う必要があるため費用が折込チラシの倍近くになるケースもあります。
ダイレクトメール
ダイレクトメール(DM)とは、顧客に直接カタログやハガキを届ける広告手法です。電子メールもDMと呼ばれることがありますが、いずれにしてもチラシとは違って対象の住所氏名やメールアドレスといった最低限の情報を把握したうえで訴求をしているという点が特徴的です。
DMは単一のメッセージを無差別に送付するのではなく、年齢、性別、住所、家族構成、購入履歴といった顧客属性をもとに、マッチした内容の商品・サービスを訴求しようとします。そのため、チラシなどと比べてコストはかかる反面、反応率は高くなる傾向があり、費用対効果という点では優れている手法です。
無料セミナー
無料セミナーとは、潜在顧客や見込み顧客に対して、サービスに関連するテーマについて専門的な情報を伝える目的で開催するものです。セミナーの内容は、ターゲットとする顧客が悩んでいることや興味関心が高いテーマを選び、講習会や研修のような形式で解決策となるような有益な情報を発信します。そのうえで、自社商品・サービスも顧客の課題解決に役立つものであると紹介し、集客につなげるわけです。
セミナーにわざわざ参加する人は意欲的な場合が多く、顧客化できる見込みが高い傾向があります。また、見込み顧客と直接対面することで様子をうかがったり、相手が悩んでいるリアルな疑問や不安を知ることができる点もメリットです。特に、BtoBやサービス業関係でこのようなセミナーが活用されています。
展示会
展示会は、もともと商品・サービスに興味がある人と直接触れる機会でもあり、同業他社の動向も知ることができるチャンスです。例えば個人向けに開かれる住宅展示会であれば、来場者は新築物件の購入に少なからず興味を持っているはずで、不動産販売業者にとっては訴求する絶好の機会になります。
展示会では、来場者と触れることで自社の認知度や商品への反応も分かりますし、その場で商談の約束まで至る可能性もあるでしょう。もちろん、顧客対象者だけでなく代理店やパートナー会社が参加している場合もあるため、より集客の方法を広げるチャンスでもあります。
Webサイト
WEBサイトは、スマホ時代に集客するための強力な武器です。消費者は初めての商品・サービスを購入する際、まずインターネット上で検索して情報を調べます。インターネット上で商品情報を調べるにはSNSや口コミサイトなどさまざまな手段がありますが、そのなかでも重要度が高いのは企業の公式ホームページです。
公式サイトがあれば第三者の評判とは違って正確な情報を発信することができます。また、消費者に対して広く情報発信を行っている企業とそうでない企業を比較すると、ブランドの信頼度も違うはずです。
他にも、CMやチラシではスペースに限りがあって伝えられない情報でも、WEBサイトでは物理的な制限なく公開することが可能です。運営コストも安価なものでは年間数千円もかからず、費用対効果が高い手段といえるでしょう。
ランディングページ
ランディングページとは、見込み顧客を誘導し、問い合わせや購入に誘導するためのキラーコンテンツです。インターネット広告や自社WEBサイトを構築してアクセスの獲得に成功したとしても、購入を迷っていたり、魅力がまだ分からないなどの理由でコンバージョン(成約)に至らずに離脱する顧客もいるのが現実です。
そこで、ランディングページでは、文章や画像・イラストなどを効果的に使いながら商品・サービスの魅力を分かりやすく表現し、確実に顧客を行動へ導く役割を持っています。いわば潜在顧客から新規顧客化への決め手となるもので、WEBマーケティングでは欠かせないコンテンツです。
オウンドメディア
オウンドメディアは、企業ホームページとは別に、顧客に商品・サービスの魅力を伝えたり、関連する悩みや関心に答える目的で存在するメディアです。一般的に、企業ホームページやECサイトは、それぞれ企業紹介であったり、商品紹介に特化しています。そのような情報を知りたい人に対しては便利ですが、その商品の良さや魅力をそもそも知らない顧客にとっては、必ずしも購入のきっかけになるわけではありません。
オウンドメディアは、もともと商品にマッチする可能性がある読者が知りたいと思うテーマでコンテンツを発信して集客します。そして、サイトへの来訪をきっかけに自社ブランドを認知、あるいは購入してもらうという役割があります。WEBのマーケティング戦略では有効な手段です。
スマホ時代に欠かせない!WEB上の集客アイディア
集客アイディアには万能なものはなくそれぞれメリット・デメリットがありますが、消費者行動がスマホに移行している今、WEB対策も欠かせません。ここからはスマホ時代で必要なインターネットを利用した集客方法を紹介します。
インターネット広告
インターネットでは、さまざまな種類の広告があります。例えば、Googleなどの検索エンジンの検索結果に表示する検索連動広告や、Yahoo! JAPANポータルサイトのディスプレイ広告、SNS広告などです。インターネット広告の特徴は、出稿メディアの種類、数や、ターゲット設定、掲載回数など非常に柔軟性が高いという点です。少額の予算しかない場合でも1万円以下で手軽に試すこともできます。従来の方法で効果がない場合、一度は試してみたい手段です。
O2O
O2Oとは、「Online to Offline」の略で、WEBサイトなどのインターネットの場から実店舗へと誘導する考え方を指します。あるいは、逆に実店舗での体験をSNSで紹介するなど、逆方向に誘導することもあります。いづれにしても、消費者行動からスマホは切っても切れない関係になりつつあり、実店舗を運営している場合であってもWEB対策は重要と言えるでしょう。
まとめ
スマホ時代になり、集客の方法は増えつつあります。ただし、従来の手段が通用しないかというと、必ずしもそうではありません。集客アイディアは、ターゲット設定と、さまざまな方法の組み合わせが大切です。集客で悩んでいるなら、自社の商品・サービスの特性や、顧客ニーズの仮説を立てながら、従来とは違う集客方法を試してみてはいかがでしょうか。