ネットショップを開業したまでは良かったけれど、インターネット上でお客さんを集めるにはどうしたらよいのか?施策が決まっていないショップ運営者が最初に抱え込む悩みになるでしょう。
Web上での集客方法は、ECサイトで扱う商品やサービス、業界の動向、状況に応じて違ってきます。
今回は、ネットショップを始めて集客する方法について、広告やSEO対策など状況別に取り組みを紹介しましょう。
自社の事業計画と照らし合わせて、状況に合ったネットショップの集客方法の参考にしてみてください。
最初の選択はSEOか広告か
ネットショップの運営に向けて、集客方法の基本を考える必要があります。
インターネット上でショップ経営をする場合、大きく分けると2つの集客の仕組みに分けられるでしょう。
Eコマースにおける2つの集客の仕組みとは、「SEOで集客すること」と「広告で集客すること」です。
SEOは、Webユーザーが、調べものをする際に利用する「Google」や「Yahoo!」などの検索エンジンの検索結果に表示されるWebサイトを目指す施策になります。
広告は、検索エンジンの検索結果の広告枠に費用をかけて出稿する方法をはじめとし、ソーシャルネットワークやメルマガ、大手メディアなどの広告枠に掲載することです。
SEOと広告の違いについて、大きく分類すると費用面と時間の違いがうかがえるでしょう。
そのため、ネットショップを運営する企業の状況により、自社に合った取り組む方法を考える必要があります。
企業の状況別で集客方法を選択
ネットショップ経営をする企業の抱える特徴は、扱う商品やサービスや経営状況によっても違うことでしょう。
例えば、暑い時期に売れる冷感グッズなど季節限定の商品や、食料品など通年安定した訴求のできるサービスなど状況は様々です。
先述したSEOや広告による集客を基準として、ネットショップオーナーは自社の特徴に合わせた集客方法を選ぶことが必要になります。
そのような理由から、オンラインショップでの集客方法は、企業の置かれた状況から、「短期目線」か「中長期目線」に分けて見ていくのです。
短期で結果を求める場合
まず、オンラインショップの短期目線で結果を求める場合の集客方法から案内していきます。
短期目線で結果を求める場合、有料のオンライン集客方法を活用するか、無料で始められる方法で取り組むか?の選択になるでしょう。
短期目線のネットショップ集客では、広告の出稿が挙げられます。短期でも即効性のある広告の種類は、次の通りです。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- アフィリエイト広告
リスティング広告
リスティング広告は、検索エンジンの検索結果ページの広告枠に表示されるテキスト広告になります。
ユーザーがキーワード検索した結果、表示されたページの上部に広告として宣伝文と自社Webサイトへのリンクが掲載されるのです。
キーワードを入力した検索ユーザーの検索意図に合ったテキスト広告に誘導されて、リンク先に訪問してくる流れになります。
また、リスティング広告にかかる費用は、検索ユーザーが広告をクリックするたびに入札したキーワード単価の金額が課金されていく仕組みです。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、ホームページやWebアプリ内の広告枠に表示される画像や動画、テキスト広告のこと。
リスティング広告と同じく、広告をクリックされるたびに料金が課金されるクリック単価システムになります。
また、表示回数が一定の回数に到達するたびに料金が発生するインプレッション単価制もあり、GoogleやYahoo!から提供されるサービスが主流になるでしょう。
ディスプレイ広告は、視覚的に訴える画像や動画などの広告からバナー広告ともいわれています。
掲載先Webサイトのコンテンツに沿った広告であれば、クリックされる可能性も高くなるテキスト広告以上に目に留まりやすさがあるでしょう。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは、成果報酬型の広告のことです。Webサイトやメルマガ、SNSなどに掲載した広告をクリックしたユーザーが、クリック先の広告主販売サイトで商品やサービスを購入することで成果になる仕組みになります。
アフィリエイト広告は、インターネットのクッキー計測を活用した仲介型の紹介報酬制です。つまり、成果が発生しなければ広告の掲載先メディア運営者に報酬の支払いをする必要がないシステムになります。
以上が、ネットショップ集客の短期目線で結果を得られる取り組みです。ただし、選択する検索キーワードや広告掲載先のメディア規模により、成果は左右されるでしょう。
上記の広告活用以外での短期戦略では、自社で運営するブログやSNS以外での商品やサービスの紹介をする方法もあります。
ブログやSNSなどは、広告と違って無料で取り組めますが、商品やサービスにマッチした属性の合うユーザーが訪れる媒体であることが必要です。
つまり、ブログやSNSでの商品やサービスの紹介には、ある程度の認知度と信頼性がないと効果も期待できません。
自分で一からブログやSNSアカウントを成長させていくことは、結局、時間や手間のかかる取り組みになるのです。
中長期でじっくり仕掛ける場合
次にネットショップの集客を中長期目線で取り組む方法について見ていきましょう。
オンラインを活用した中長期での取り組みは、次の通りです。
- 純広告(有料)
- 動画広告(有料)
- 記事広告(有料)
- SNS広告(有料)
- リターゲティング広告(有料)
- SEO(無料でもできる)
- オウンドメディア(無料でもできる)
純広告
純広告とは、特定のメディアの広告枠に掲載される一般的な広告掲載のことです。広告主との契約内容により掲載料は、違ってきます。
動画広告
動画広告は、動画共有サイトなどで配信される動画コンテンツの前に流れるプレロール動画広告(ユーザーが本編を視聴する前に配信される動画)のことです。
ユーチューブなどで目的の動画を視聴する前に右下に「広告をスキップ」と表示されるショート動画広告などがあります。
記事広告
記事広告は、ニュースサイトなどで一般記事に混在した形で記事形式により、掲載されるテキスト広告のことです。記事広告の場合は、掲載先のコンテンツに混在してもユーザーに違和感を与えないことが重要になります。
SNS広告
SNS広告は、ソーシャルネットワークの投稿などに混在して配信される広告です。主なSNSでは、FacebookやTwitter、Instagramが挙げられます。
国内では、SNSの利用者が増加傾向な点からネットショップのWeb集客には欠かせない活用手段となるでしょう。
リターゲティング広告
リターゲティング広告は、インターネット広告の中でも特殊な部類になり、広告主のWebサイトに訪問したユーザーを追跡していく配信システムになります。
一度訪問した広告主サイトの広告を他のWebサイトの広告枠で表示させる興味関心を訴求していく広告配信システムです。
ここまで紹介してきたのが、中長期目線で取り組む有料の広告出稿になります。
ネットショップで集客する際の中長期目線では、顧客の信頼度を得ることと“ファン化”が目的です。
オンラインショップの中長期目線による費用のかからない集客では、SEOとオウンドメディアを取り上げました。
SEO
SEOは、自社の運営するWebサイトを検索結果ページで上位表示させたいキーワードに必要な検索エンジン最適化をしていく取り組みです。
オウンドメディア
オウンドメディアは、自社で運営するユーザーに役立つ情報メディアとなります。
SEO対策によって、自社で運営するオウンドメディアの訪問アクセスが増えることによって、興味関心の高いユーザーを集客するツールとなってくるでしょう。
SEOやオウンドメディアは、広告出稿と違い費用がかからない取り組みになりますが、時間と手間と経験が必要になるのです。
ネットショップ経営者にとって制作の効率を考えたら、SEO対策やオウンドメディアの制作を専門業者に依頼することも業務の負担が軽減されるでしょう。
まとめ
今回は、ネットショップ経営者の集客方法について、短期目線や中長期目線で分けて紹介してきました。
オンラインショップでの集客は、「広告を活用して早めに結果を求めるか」「中長期目線で自社のWebメディアを成長させていくか」ショップを経営する企業の状況に合わせて計画を立てることが望ましいでしょう。
この記事を書いた人
絵鳥 彰太郎
Webマーケティング、デジタルマーケティング関連の記事執筆に注力しています。
常に目の前にあるモノを常識として捉えない姿勢。違った角度から見ることをモットーとしているコンテンツメーカーを目指して日々邁進する男性ライターです。