SNSマーケティングは、TwitterやFacebookといったSNSが普及している現状、無視できない手法です。ソーシャルメディアは無料から手軽に利用できますが、競合も多い中では効果的な活用方法を理解することが欠かせません。従来の検索エンジン重視とは違うSNSマーケティングの特徴や効果、活用法、注意点を解説します。
SNSマーケティングとは?意味や特徴
SNSマーケティングで効果的に成果を出すためには、手法の種類や、正しい活用方法を理解することが大切です。
SNSマーケティングの意味
SNSマーケティングとは、SNSを活用した企業ブランディング、集客、双方向のコミュニケーションを目的としたマーケティング活動です。プラットフォームはFacebookやTwitter、LINEやInstagramなどさまざまな種類があります。
SNSマーケティングの特徴
SNSマーケティングには、伝統的な検索エンジンやネット広告を利用するマーケティングとどのような違いがあるのでしょうか。
1つ目は、ユーザーにとって日常的なシーンで手軽に訴求できるマーケティング手法である点です。これらソーシャルメディアは、業務で使うこともある検索エンジンや特定の目的がある書籍媒体とは違い、個人的な生活の楽しみとして使用されるという特徴を持ちます。
2つ目は、双方向的なコミュニケーションです。TVCMやリスティング広告は、企業からの一方的な情報発信になりがちです。一方で、ソーシャルメデイアは「いいね」やシェア、コメントなどが手軽なため、ユーザーが発信者にもなり、情報の波及方法にはさまざまなバリエーションがあります。
SNSマーケティングを導入したい背景
SNSはWEBマーケティングの選択肢を広げる手段です。一方で、企業イメージのコントロールや長期運用にコストがかかることも考慮すれば、本当に導入する必要があるのかも気になります。SNSマーケティングを導入するべき背景にはどのようなものがあるのでしょうか。
SNSの利用者数は増加中
SNSはユーザー数が膨大にのぼり、しかも拡大を続けています。2000年頃からインターネットといえばGoogleやYahooといった検索エンジンが利用シェアの大半を占めていました。しかし、現在は多様なソーシャルメディアが存在し、ユーザーの獲得に成功しています。
引用: https://scdn.line-apps.com/stf/linecorp/ja/ir/all/FY18Q3_Presentation.pdf
例えば、LINEアプリは国内で約8,000万人のMAU(月間アクティブユーザー)を抱えており、20代と30代の利用率は90%以上です。また、Twitterは4,500万人、FacebookやInstagramは約3,000万人にものぼります。
参考:https://twitter.com/TwitterJP/status/923671036758958080
参考: https://gaiax-socialmedialab.jp/post-53856/
客観的な数字として見ても、今やSNSは集客やブランディングのプラットフォームとして存在感が高いのです。
多様なチャネルの確保
多様なチャネルを確保する意味でもSNSマーケティングは有効です。
検索エンジン中心だった従来の状況が変わりSNSの利用も増えている以上、SEOやリスティング広告だけでは集客が落ち込む恐れがあります。そこで、多くの流入経路を確保しておくことはWEBマーケティングのリスクヘッジになるだけでなく、アクセスの拡大も狙うことができます。
検索エンジンは、困りごとを解決するための精度の良い情報収集ツールです。その役割が今も大きいのは間違いありません。しかし、手軽に口コミや評判を確認したり、告知・キャンペーン情報の配信、速報性という点ではSNSの利便性は高く、WEBマーケティングでは無視できない存在になっています。
SNSマーケティングにより見込める効果
SNSマーケティングを行うことで、どのような効果が期待できるのでしょうか。SNSマーケティング特有のメリットや、従来のSEOやネット広告とは違う魅力も紹介します。
ユーザとのコミュニケーションの多様化
SNSマーケティングは、従来の一方向的な情報発信を転換し、様々なコミュニケーションの可能性を広げられるメリットがあります。
先ほど触れた通り、SNSの特徴はインタラクティブ(双方向的)なコミュニケーションです。また、企業対個人だけでなく、個人間で情報を楽に共有することができます。さらに、口コミ情報や、体験した際にスマホで撮影した写真など、ユーザー自身がオリジナルの派生コンテンツを発信してくれる可能性もあるのです。
費用対効果アップ
SNSマーケティングでは、費用対効果を高められる可能性があります。
WEBマーケティングで集客するためには、リスティングなどの広告費をかけたり、あるいはSEOに予算を投入する必要がありました。リスティングであれば広告を続ける限り出稿費がかかり、SEOは検索エンジンに評価され成果が出るまでに時間がかかるので費用が先行するという課題があります。
一方、SNSマーケティングの場合は、基本となるコンテンツの質や企画力が大切な点は同じですが、アイデア次第で費用対効果を劇的に改善させる可能性があります。その理由はいわゆる「バズる」が指す、ユーザー間の拡散力です。
2015年総務省の調査で利用者の55.3%以上が何らかの拡散経験があると答えているデータからもわかるように、SNSは情報が展開される潜在力を持っています。
SNSマーケティングの課題とは?注意したいポイント
SNSマーケティングは、導入すれば必ず成功するわけではありません。消費者の目が肥えている中、各社とも優良コンテンツの発信を競っています。また、発信方法を誤ればパフォーマンスが出ないだけでなく悪評につながるリスクもあります。実施する際にはどんな課題があり、何に注意する必要があるのでしょうか。
商品・サービスといったコンテンツが基本
SNSマーケティングでは発信手法や拡散が注目されがちですが、そもそもコンテンツの質が良いことや商品・サービスそのものの価値が大前提です。フォロワーやリツイート、いいねの獲得は確かに大切ですが、それが最終的にコンバージョンに至るかどうかは会社の信頼性や商品そのものの魅力が左右します。
SNSマーケティングでは、単に認知度を高めるだけでなく、求めているターゲットユーザーに求めている情報を提供する手段としてSNSの活用方法を考えましょう。
SNSで炎上を回避するポイント
SNSでのリスクは炎上です。炎上にはならないまでも、ブランドイメージが毀損するリスクを回避するためには、過去の失敗パターンを知っておくことが有効な解決策になります。
引用:http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/linkdata/h27_06_houkoku.pdf
先ほどの総務省の調査によると、SNSの典型的な失敗として、冗談のつもりが他人を傷つけたケース(利用者の4.7%)や、発言意図と違うよう誤解された事例(同7.4%)が挙げられます。これらは基本的に発信者の意識次第で避けられるため、発信する際には注意したいポイントです。
まとめ
SNSマーケティングは、ソーシャルメディアがユーザー数を増やしているいま有効な選択肢です。アイデア次第で、多様なコミュニケーションを広げ、コンテンツが拡散し費用対効果が改善する効果も期待できます。
商品・サービスの魅力を発信し顧客を獲得する手段として検討してみてはいかがでしょうか。