ショートムービーの投稿で若年層の間で盛り上がるソーシャルネットワークサービス「TikTok」の広告について解説していきましょう。
中国北京発のBytedance社提供のサービスになるティックトックです。Bytedance社では、その他の提供サービスでBuzzVideoやTopBuzzなどを手掛けています。
そのような中で2018年から提供され始めたTikTokは、動画投稿ユーザーも動画視聴ユーザーも増加傾向にあり、特にスマホアプリのユーザーが注目するカテゴリが「Video」と「SNS」となっています。
この両方を備えたTikTokは、今後の広告宣伝市場としても注目の動画SNSなのです。
今回は、注目されているティックトック広告運用を検討中のWeb担当者に向けて、出稿のヒントになるTikTokの広告について解説していきます。
目次
最初にTikTokについて、「どのようなSNSなのか?」見ていきましょう。ザっと紹介すると次のような特徴が挙げられます。
「承認欲求を満たせてくれるBGM付きの全画面ショートムービーSNS」
TikTokは、2019年5月に既にInstagramを超える勢いで支持されるAI技術を活用した革新的な動画コミュニティです。
また、ティックトックの楽しさは15秒間の動画を撮影して、撮影後に自由にフィルタやエフェクト処理で編集が可能な点が挙げられます。
そのため、YouTubeより簡単にTikTokアプリ内で編集ができる点がユーザーにとってのメリットになるのです。
以上のような機能で注目されているティックトックアプリ内で出稿できる広告には、一体どのような種類があるのでしょうか?
それではティックトックの広告について、見ていきましょう。
ティックトックの広告は、3種類の中から選んで出稿することが可能です。
それぞれの広告の特徴について解説しましょう。
起動画面広告は、純広告枠として出稿できます。ティックトックアプリの起動時に全画面表示されることが特徴です。
静止画やGIFアニメでの入稿が可能であり、3秒から5秒間表示されます。
起動画面広告は、TikTokアプリを起動するたびに出てくる広告のため、くり返して認知を高める効果があるでしょう。
また起動画面広告は、ファーストビューを占有するため、1日1社のみ限定で表示可能になります。起動時の全画面に表示されるため、ユーザーファーストビューインパクトは強く、訴求効果が最も期待できる広告出稿になるのです。
そのような理由から、1日1枠限定で広告出稿コストも高く(およそ600万円)、枠を確保することを競う必要がある取り組みになります。
したがって、中小企業での運用にはハードルの高い広告出稿となるでしょう。
インフィード広告は、運用型広告として活用できる視聴と対話を同時に実現させるソーシャル感満載の出稿方法です。
広告が表示される場所は、TikTokアプリ内でもユーザー滞在時間の長い「おすすめ投稿」に表示されます。
具体的には、5秒~15秒ほどの全画面動画(ユーザーが投稿した動画コンテンツ内表示)に出稿されるコンテンツ内に自然と混在するネイティブ動画広告の1つです。
また、TikTokのインフィード広告には音声が必要になります。つまり、音声も挿入して広告出稿が可能になるのです。
また、インフィード広告は外部リンクへのCTA設置ができることから、ユーザーに行動を促す訴求ができます。アイコンやテキストなどで設置できる「Call to Action領域」のことです。
インフィード広告は、スマホの全画面を占有できる広告として、コンテンツで興味を引けば「いいね」「シェア」「コメント」がつく効果的な広告となるでしょう。
純広告の扱いのタイアップ広告が、ティックトックのハッシュタグチャレンジ広告です。
コンテンツに含められた広告となり、企業のキャンペーンやハッシュタグが付いた広告として訴求が可能になります。
ハッシュタグチャレンジ広告の仕組みは、ユーザーが広告主の曲とハッシュタグに合わせて、動画投稿するので、ユーザーのコンテンツと一緒に拡散されていく形式です。
ユーザーもキャンペーンに参加でき、ティックトックの広告の中でも最も拡散しやすい出稿方法となるでしょう。
2018年にティックトックの運用型広告の先行テストの配信が実施されて、既に運用開始されています。
2019年より、インフィード広告はオーガニックコンテンツに混在された広告として、「おすすめ表示」に掲載される運用型となりました。
次にティックトックアプリ内で表示される広告で訴求するターゲット層は、若年層の女性ユーザーになるでしょう。
TikTokは、2018年に日本国内900万人の利用ユーザーのいる動画投稿SNSとなりました。その中でも女性が65%の割合(男性35%)を占めています。
そのうち、75%以上がIOSユーザー(iPhone)です。さらに関東地方のユーザーが国内全体の50%を占めています。
動画投稿をする20代以上のユーザーも増加傾向の中、投稿利用ユーザーは10代女性が最も多い状況です。
そのような状況から、ティックトックアプリを利用する層をターゲットにした場合、若年層の女性が対象になるでしょう。
また、ティックトックの視聴だけのユーザーは20代以上が増加傾向にあります。そのため、視聴ユーザーに向けた広告については、年齢層が高くなる見込みです。
ティックトックのインフィード広告の運用では、ターゲティングの設定ができます。
ターゲティング設定の項目は、次の通りです。
特に若年層がターゲットであり、中でも女性ユーザーや流行に敏感なユーザーが積極的に利用しているアプリになります。
それだけに各個人の視聴時間が長いことが広告の認知効果が期待できる点ではないでしょうか。
続いて、ティックトックの広告で禁止されているコンテンツを案内しましょう。
TikTokは、誰でも簡単にコンテンツを作成して投稿できるだけに、禁止されているコンテンツが明確に指定されています。
以上のようにティックトックの広告で出稿可能なコンテンツに対して、10代の女性ユーザーが多いことから規制も厳しくなっています。
Web全体で年齢制限や規制のかかるコンテンツに関しては、ほぼ禁止されていると認識しておきましょう。
次にティックトック広告による素材の規定を案内します。
主なティックトック広告の出稿注意事項について、配信される動画に第3者の透かしやロゴがある場合は、第3者の使用許可が必要になります。
また、広告クリエイティブの著作権(曲・画像・動画)については、著作権を持っているか、使用許可を持っていることが必要です。
それでは、ティックトックの広告の出稿方法は、どのように行えばいいのでしょうか?
方法として、2つあります。
10代~20代のディープな女性ユーザーに向けた有用な広告出稿だけに、広告代理店のサポートを使うことで時間的コストの削減につながるでしょう。
いかがでしたか?
スマホアプリの中でも話題のTikTokでの広告運用について、解説してきました。
ターゲットユーザーが、若年層の女性となるため規制や審査の厳しさへの対応が必要になります。
ただし、広告出稿へのハードルが高い分、訴求効果の高さも期待できるのではないでしょうか。 その点も踏まえて、企業のWeb担当者にとって、新しい取り組みの参考になれば幸いです。
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絵鳥 彰太郎
Webマーケティング、デジタルマーケティング関連の記事執筆に注力しています。
常に目の前にあるモノを常識として捉えない姿勢。違った角度から見ることをモットーとしているコンテンツメーカーを目指して日々邁進する男性ライターです。