ウェマー!では、3C分析によるマーケティングと、LP作成へ活かす方法についてもご紹介しておりましたが、今回は、3C分析を行っても利益が見込めそうにない、厳しいという場合に実施する『コンセプトメイク』について説明していきます。
webマーケティングを行う上でまず重要なポイントとなるのがコンセプトメイクです。
周辺地域に同業種、同業態が多い場合、どうしても共通のニーズを取り合う形となってしまうため、価格面での訴求が中心となってしまうことがあります。
しかし、価格を安くすることで顧客を獲得したとしても、客単価が低下してしまうため、十分な利益を得ることができません。
WEB広告を運営し、顧客の数が増えたとしても広告費によって赤字になってしまうこともあり得るのです。
このような失敗を防ぐために、顧客にヒアリングを行い、ターゲットに類似した属性を加えた企画を新たに作成することで客単価を高め、より利益を得る。
これを当社では『コンセプトメイク』と呼んでいます。
客単価が低い場合、webマーケティングで必要となる経費が売上に対して大きな負担となります。
例えば、客単価が3,000円、利益率が20%の居酒屋でweb広告を運用した結果、来客数は1.5倍となり、来客1件あたりの広告費は500円かかりました。
元々の来客数が1日50人、広告を運用することで来客数は75人に増加したとします。
この場合、売上と経費の関係はどうなるでしょうか?
webマーケティング実施前
50(人)×3,000(円)×0.2=30,000円/day
webマーケティング実施後
75(人)×3,000(円)×0.2=45,000円/day
45,000(円)-75(人)×500(円)=7,500円
となり、客数が増えたにも関わらず、1日あたりの利益はたった7,500円とwebマーケティングによって利益が大きく減少してしまいました。
これでは、手間をかけてwebマーケティングを行った意味がありません。
そこで、同じ広告費を使って単価が高い代わりにお得な限定コースを企画し、マーケティングを行うことにしました。
例として、WEB予約限定20名、コース単価6,000円、利益率は18%に下げて料理を豪華にしたコースを作り、同じように1件あたり500円の広告費をかけて宣伝したとして計算してみましょう。
webマーケティング用に単価の高いコースを用意した場合
20(人)×6,000(円)×0.18=22,600円/day
21,600-20×500=12,600円
広告費を含めてもコースを予約分のみで12,600円の利益を得ることができました。
この企画ならwebマーケティングを行った場合より利益が出ていますが、それでも広告を運用する前に比べると純利益が減っています。
ですが、この数値はあくまで20人分の売上げでしかありません。
広告運用前と同じく来店数が1日50名、うちコース利用が20名なら純利益は約30,000円と同等の水準に、もし来店数が60名になったなら36,600円となり、純利益は広告運用前の約1.2倍となります。
この方法なら元々より利益を上げることができましたが、それでも何もしなかった場合に比べて確実に利益が出せるかというと少し疑問です。
それでは、どのよう企画を行えば利益率を維持したまま客単価を増やし、純利益を増やすことができるようになるのでしょうか?
上記でも説明したとおり、コンセプトメイクを行う場合には、まず顧客へのヒアリングを行ってください。
例えば、色々な料理を楽しみたいをいうニーズがあるなら、お得に色々な種類の料理が食べられるプランを、色々なお酒を飲みたいというニーズがあるなら、銘酒の飲み比べプランを作ると良いでしょう。
動画内でご紹介している事例のように、店にある商品以外の新たな商材を加えることで単価を高めても良いですし、より特化したサービスを行うことで付加価値を高めるのもおすすめです。
ただ、ニーズがあると言っても十分な利益が見込めるものでなければ、コンセプトメイクを行っても十分な利益が得られないかも知れません。
まずは顧客に対するヒアリングでニーズを調査し、どのような付加価値、属性を追加すればより利益率の高いサービスとなるのか、顧客に対して訴求することができるのかがコンセプトメイクでは重要となります。
価格訴求以外の方策を考え、自店舗だけができる独自サービス、独自商材を生み出しましょう。